赤ちゃんの肌着を選ぶポイント

最近はベビーウェアも新素材・高機能のものが数多く登場して選択の幅が広がっています。
それだけにパパやママが何を選ぶといいのか、悩むことも多くなりそうです。
そこで被服構成学の専門家に、赤ちゃんが着るものを選ぶ時のポイントについてお話をうかがいました。

和洋女子大学 生活科学系 教授 布施谷 節子さん

赤ちゃんが快適かどうか、それが一番大切な基準です。

ポイント1 綿100%にこだわらない
ベビーウェア、なかでも肌着は綿100%のものでなければと考えるお母さんがたくさんいます。でも最近は化繊を使っていても吸湿性にすぐれ、しかもムレにくいなど赤ちゃんにとって大変良い素材が出てきています。綿100%にこだわりすぎず、時期や用途に適した素材を選んでいただきたいと思います。

ポイント2 からだにきちんとフィットしているか
窮屈なものはもちろんですが、だぶついたウェアも赤ちゃんにとっては動きづらいものです。すぐにからだが大きくなるので少し大きめのサイズを着せようと考えるのはあまりよくありません。無理なくフィットするウェアを着せてもらうと、赤ちゃんは思った通りにすっと動くことができ、動くのが楽しくなります。

ポイント3 縦方向の伸びもチェック
立ったり座ったりする動作が多いのが赤ちゃん。しゃがむとおしりの部分が上下の方向に伸びますが、赤ちゃんは大人以上に動作が大きいので、ウェアもそれに対応できる伸縮性のあるものがいいですね。衣服の伸びを見る時、横方向に引っ張ってみることが多いと思いますが、ベビーウェアでは縦や斜め方向の伸びも重要なポイント。これまでは縦方向の伸びに対応するベビーウェアが少なかったのであまり話題にされていませんが、この点に気をつけてあげると赤ちゃんの動きが格段に楽になります。

ポイント4 サイズは発達段階に合わせて
一般にベビーウェアは身長や体重に合わせて区分されています。でも生後1年くらいまでの発育はめざましいので、単純に身長や体重でサイズを考えると赤ちゃんの動きに追いつけなくなる可能性があります。ですから、おすわりやハイハイなど、お子さんができる動きにしっかり対応できるウェアを選ぶようにしてほしいと思います。1歳半を過ぎたら年齢を参考にして身長や体重でサイズを決めても大丈夫だと思います。

ポイント5 赤ちゃんにとって快適なものを
見た目やフッァション性は、赤ちゃんにはわかりません。ベビーウェア選びで大切なのは温熱快適性、つまり保温性、通気性、吸湿性、速乾性など温度・湿度の快適性に関わる機能です。赤ちゃんは自分で温熱快適性をコントロールできないので、お父さんお母さんがきちんとケアをしてあげることが必要です。また、大人と比べて皮膚の薄い赤ちゃんにとって、縫い目が肌に当たることは不快さが増すポイントの1つ。中でも見落としがちなのは両脇の「はぎ」で、脇はぎのあるウェアは抱っこの際などに圧力が加わると、赤ちゃんが摩擦を感じてむずかりやすくなります。