10歳キラキラ白書2016 発表会&親子ワークショップ イベントレポート

ワコールでは、3月3日のひな祭りの日に、
【10歳】の女の子についての分析「10歳キラキラ白書」を発表しています。

そこから見えてくる女の子の行動や思考における傾向・変化について
外部から先生をお招きし、あらゆる視点から解説いただきます。
また、それを元に母娘コミュニケーションのためのワークショップも開催しております。

お子様が10歳に満たない、もしくはもう大きくなっている場合も、
お子様と向き合い、親子間のコミュニケーションをとる一つのきっかけになればと思います。

「10歳キラキラ白書」発表会 Report

2016年3月3日のひな祭りの日に「10歳キラキラ白書」の発表を行いました。
当日の発表の模様を、ご紹介します。

「10歳」の女の子に起こる変化

「10歳」という年齢にあたる小学4年生~5年生の時期は、様々な変化が起こり始める時期と言えます。

1つは、親や友人など 他人に対する意識が強くなり、反抗心なども芽生え始める「心の変化」。
2つ目は、放課後の過ごし方として、学童保育が終了し、習いごとも増え、お子さんによっては中学受験を控え塾通いに専念し始めるといった「環境の変化」。
3つ目には、第2次性徴という大きな「からだの変化」が始まるのもこの時期です。

また、ワコールでは、女性の年齢毎のカラダの変化を計測しています。
その中で、現代のお子様は親世代よりも早くに、カラダの変化を迎えている事が分かっています。
ブラの所有率は、10歳を境に増え始め、持っていない子の割合と逆転します。

これらの変化が起こり始める「10歳」において、何がどのように変化するのか、昔と今では変化があるのか、それらを注意深く見ていくため、さらには、10歳前後の変化を親世代に広く知っていただくため「10歳キラキラ白書」を企画し発表するにいたりました。

「10歳キラキラ白書」では「カラダ」「ココロ」「トモダチ」「カゾク」というテーマにそって、アンケート調査を行った結果から、実状を明らかにしています。

10歳キラキラ白書 発表

成長期の女の子達の意識調査を実施し、10歳の女の子の実態や関心事をまとめた「10歳キラキラ白書」の一部を発表しました。

今回のアンケートを通して「ブラや生理用品の所有率」「父親と一緒にお風呂に入る割合」「友達とのやり取り」など、10歳が一つの節目になっている項目が見受けられました。
ぜひ、お子様のイマを知る一つの材料として、お子様との向き合い方の参考に「10歳キラキラ白書」をご覧ください。

10歳前後の子供とのコミュニケーションについて

発達心理学を中心に研究されている法政大学の渡辺教授より、「10歳キラキラ白書」から見えてくる女の子の心に関する考察と、親子間コミュニケーションの取り方についてお話いただきました。


「子どもの『10歳の壁』とは何か?~乗りこえるための発達心理学~」著者 渡辺教授

ホルモンの成長や生活環境によって個人差はありますが、10歳は「思春期の入口」になります。

「10歳」を考える

  • 「嬉しいけど不安」などポジティブな感情とネガティブな感情を同時に抱え始めます。
  • 未来を見通す力=今の行動が将来どのように働くかを想像する力がつきはじめます。
  • からだの第二次性徴が始まり、からだの変化に、気持ちがおいつかなくなる事も。
  • お子様から家族へ、不安や悩みを何でも相談する事が減っていき、家族に気持ちを隠す事が増える傾向にあります。
    一方で、日常生活における重要な他者が、親からしだいに友達へ変わりはじめる時期です。

思春期のお子様は、親御さんの期待に答える事ができなかった時、自分を卑下してしまう可能性を秘めています。
お子様に対して、Very good(「凄い!完璧!」)を求めるのではなく、Good Enough(「よくできたね!今はこれで十分だよ!」)を求めてあげてください。
「私も何かの役に立っているよね」「私、成長してるよね」「私、やればできる」という自尊心を大切に、他人と比べるのではなく、お子様が自分軸で考える事ができるよう、親御さんが関わってあげてください。

ココロの変化は外見から判断する事ができません。
親御さんは、何でも話をしてくれた頃と比較して、「難しい年頃になった」と思うかもしれません。
そこで遠ざけてしまわず、1人の人間として誠実に向き合う事が、今後の関係性構築においてとても大切です。まずはお子様の気持ちを受け止めてあげてください。
お子様の話や悩みを傾聴し、共感してあげてください。

カラダとココロの親子ワークショップ

2016年3月30日に「母娘のコミュニケーションプログラム」を行いました。
渡辺弥生教授に監修いただき、2部構成にてワークショップを実施致しました。

■第1部 「カラダ編:ツボミスクール」

小4~小6の女の子と保護者対象の、ワコールの下着教室「ツボミスクール」。 親子で、下着選びや、からだの成長に関する基礎知識を学んでいただきました。

■第2部 「ココロ編:ワークショップ」

渡辺弥生教授のファシリテーションの元、母娘のコミュニケーションプログラムを実施。 親子間のミスコミュニケーションの原因のひとつに、"感情の認識のズレ"があることに気付いてもらうとともに、お互いの感情やその動きを知り、感情に翻弄されない適切なコミュニケーションスキルを学んでいただきました。