ワコール

ホーム > 上流下着のつどい > ぽっちゃりボディが流行!?

上流下着のつどい~自分へのご褒美に、上質なランジェリーを。下着を楽しむ贅沢エッセイ|ワコール

相川 藍(あいかわ・あい)
言葉家(コトバカ)。ランジェリー、コスメ、ワイン、イタリアを愛し、広告コピーからコラム、書評、小説(「ガーター・モモ物語」など)まで言葉と格闘中。月刊公募ガイドで「コトバカっ!」、Book Japanで新刊書評を執筆中。

美しさへの階段をのぼりつつあるあなた。ひとつ目標をクリアしたら、自分へのご褒美は「上質な下着」。さあ、あなたも当サロンで、あこがれのランジェリーの深遠な魅力や、そこに秘められた意外なエピソードに肉薄してみませんか?

069 ぽっちゃりボディが流行!?

男の夢はセクシーな妻のヌードを投稿することなのか。

 痩せすぎモデルの禁止法案が、フランス議会下院で可決されました。上院でも可決されれば、モデルはBMI指数が少なくとも18以上であることを示す診断書の提出を求められることになりそう。フランスに約4万人の患者がいるという拒食症を防ぐのが狙いで、175㎝で55㎏はダメですが、56kgならOKということになりますね。広告写真でモデルの身体を細く見せる加工をした場合も、それを明記しなければならなくなります。
 「痩せているほうが美しい」という価値観をくつがえさなければ、女性のからだが危機に陥るため、苦肉の策として、痩せすぎモデルの禁止法案が考案されたのでしょうか。男性議員たちが挙手していた可決の瞬間の映像は、比較的のどかな雰囲気。「太めの女性のほうが普通にいいんじゃね?」という意見表明のようにも見えました。美しさの価値観は、くつがえすまでもなく、既にシフトしているのではないかと。

 私は最近、リアリティ番組のスター、キム・カーダシアンの驚異的な肉感ボディが、現代の理想形といわれているのを知りました。昨年彼女と結婚し、一女をもうけたミュージシャンのカニエ・ウェストは、そんな妻のヌード写真をツイッターで連続投稿し「アイム・ソー・ラッキー」とつぶやいているではありませんか。今私たちが目指すべきは、セクシー爆弾のような身体なのかもしれません。目指したところで到達は難しいかもしれませんが。
 日本でも、ぽっちゃりブームの流れは確実にきています。日本初のぽっちゃり女子向けファッション誌「ラ・ファーファ」は創刊1周年を迎えましたし、今年1月には、ぽっちゃり系アイドルグループ「Pottya(ぽっちゃ)」がデビュー。男女の視線の違いについて調査した「シタギップリ」には「女同士ではいかに痩せているかを見るのに、男は痩せていると全然見ない」という不満げな女性のコメントが寄せられています。

「エロミ」の顧客にあこがれて。

 ワコールの展示会では今シーズン、ボリューミーなランジェリーがいつになく輝きを増していました。たとえば「ELOMI(エロミ)」。イギリス発の大きいサイズを中心としたブランドです。ブランド名にもそそられますが、カタログなどに登場するモデルさんが実に魅力的なのです。肉厚でむっちりしたボディの質感、豊かという言葉では表現しきれないバストとヒップの魅力、そしてウエストとのメリハリの美しさ!
 エロミは、展示会で使われるトルソーも素晴らしいのですが、商品を手にとれば、その存在感に胸を打たれます。顧客になれる人以外は、試着はおろか指をくわえて見ているしかないわけですが。ほかに大きいサイズも豊富に扱っているブランドには、ブラのセミオーダーができる「デューブルベ」や、ワコールWEBストアで買える受注生産の「サイズパレット」も。大小に関わらず、ぴったりサイズのブラがなくて困っている人の救世主ですね。
 さて、ぽっちゃりブームの到来で、痩せている人やバストサイズが小さい人は肩身が狭くなるのでしょうか。私は、去年見たワコールのヌードのバストが出てくる写真展(AZAMI -顔のないポートレイト-)思い出しました。カメラマンは田口まきさんで、モデルさんのバストサイズはすべてC70。同じサイズでも裸のバストは千差万別なのだと、よくわかりました。「痩せすぎ」や「ぽっちゃり」など、生身の人間を言葉上のカテゴリーに当てはめることには、あまり意味がないような気もしてきます。
 現実には、ある部分がぽっちゃりで、ある部分が痩せていたりするのが大多数の人間ではないでしょうか。そのアンバランスをコンプレックスと呼ぶこともできますが、個性ととらえ、トレンドにしてしまうくらいの気概を持つべきかもしれません。この春「二日酔い風メイク」が流行っているといいます。むくんでいても、だるそうでも、それが無防備で可愛いのだとか。価値観の転換は、いつも私たちを少し楽な気持ちにさせてくれるようです。
写真はすべて大きなサイズを中心に取り揃える、セクシーなデザインが魅力のイギリス発インポートブランド、ELOMI(エロミ)。
インポートらしい繊細なレース柄が魅力のコレクション「Caitlyn」(上段)、「EDIE」(中段)、「EMILY」「NAOKO」(下段左より)などデザインバリエーションも。
■デューブルベ:http://www.wacoal-dubleve.jp/
■大きい胸さんのブラ選び ワコールウェブストア:
http://store.wacoal.jp/ft/ookii/