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2019.09.26

『ドレス・コード?』展 連動イベント「2050年のドレスコードを考えよう!」を開催しました (ワコールスタディホール京都)

開催日:2019年9月8日(日) 12:10~16:30
講師:水野大二郎[京都工芸繊維大学KYOTO Design Lab特任教授]、川崎和也[スペキュラティヴ・ファッションデザイナー]、太田知也[エディトリアルデザイナー]ほか
会場:京都国立近代美術館 講堂
ワコールスタディホール京都 企画・主催
京都服飾文化研究財団(KCI) 協力


イベントの企画にあたり

未来のドレスコードを考えるワークショップをやろうと企画してから、どのくらい先の未来を想定するかが、この企画のカギになると感じていました。その時代を生きる人の暮らしにリアリティを感じられないと議論は盛り上がらないだろう、と。そこで、今回の講師・水野先生に相談すると、「30年後」というキーワードが出てきました。
30年という歳月は、今は一般的でない考え方や価値観、新しい技術が社会に実装される期間なのだそう。しかも、自分もそのドレスコードを身にまとう可能性のある身近な将来です。そこでワークショップの最後に行う評価も、参加者自ら「あるといいドレスコード」「あると困るドレスコード」を選んでもらうことにしました。
イベントには10代から70代まで、実に幅広い年齢層の方に多数参加いただき、ファッションを通じて社会を考える、とても刺激的な時間となりました。


当日の様子

イベントのはじまりは、展示会を主催するKCIのキュレーターの解説とともにめぐる展覧会から。今回の展示では、ファッションの変遷が0~12の「ドレスコード」によって編集されています。それぞれを表現するキーワードの最後に必ず「?」が付き、鑑賞者に問いかけます。みなさんメモをとりながら、その意味や背景に熱心に耳を傾けておられました。


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次に、日本では珍しい海外のファッションデザイン学の博士号を持つ水野先生から、 「これからのファッションの動向」のおはなし。「サスティナブル」「バイオ」「アルゴリズミック」「ウェアラブルテック」など、未来のファッションを考えるヒントが提示されるとともに、ファッション業界の環境への取り組みにおいて日本企業の参加が遅れている、という指摘も。


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後半はいよいよグループに分かれて、2050年のドレスコードを考えます。
①「未来年表(博報堂生活総合研究所)」を参考に、2050年の社会・技術的動向で気になる仮説をピックアップ
②それが未来の社会の基盤となるとき、私たちの装いはどのように変化し、どのようなドレスコードが生まれるか
③そのドレスコードはどのような新たな課題をもたらし、私たちは何を学べるか
などを順にワークシートに記入していきます。


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年齢やファッションへの関わり方が異なる、みなさんでのグループワークに難しさもあったかと思いますが、全チームがまとめきり、"服を新たに購入しなくても、色・柄を変えられるデジタルの環境配慮型ファッション" "視覚だけではないソーシャルメディア化したファッション"など、興味深いアイデアが出ました。


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イベントを終えて

参加者からは「ファッションについて真剣に語れる場があってよかった」「自分と異なる意見を知れて楽しかった」「ワコールがこのような先進的な 取り組みをしていることをはじめて知った」などの感想が寄せられました。
今回さまざまな立場から衣服に関心を持つ参加者の思いに触れ、メーカーとして未来に向けて何か取り組みができる場を今後も提供していきたいと感じました。


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アウトプットが美術館1階に掲示されました!