定例研究会レポート

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災害時の母乳育児支援
会員研究会 
2011年6月4日 (土)

災害時の母乳育児支援

■災害時の母乳育児支援
  ・講師 :瀬尾 智子 先生
      星ヶ丘マタニティ病院 小児科

  ・オーガナイザー : 田代 眞一 (乳房文化研究会 会長)



この度の東日本大震災で被災された方に心からお見舞い申し上げるとともに、犠牲になられた方、ご家族の方に深くお悔やみ申し上げます。また一日も早い復興を心からお祈り申し上げます。
 今回「災害時の母乳育児支援」の講演を聞かせていただいて、例えば、助産師たちが支援に駆けつけても避難所に授乳婦や赤ちゃんの姿はなく、適当な授乳場所がなかったり、周りの迷惑も考えて各自の被災家屋や車のなかで授乳をしたり、生活を続けていたという状況が起きていたことなどを知りました。避難所で長期の生活を余儀なくされている方々の苦労は大変で、実際体験したものでなければわからない面が多々あると思いますが、実際、避難所における生活が必ずしも災害弱者へ十分な支援がされていないのが現状であることを教えていただきました。

テレビや新聞等のマスコミからの情報だけではまったく考えもしなかった生の状況を教えていただけたことに感謝するとともに、それを知って我々にできることはないか真剣に考えなければならないと思っています。
 また、災害時の乳幼児栄養に関する指針も紹介していただき、是非、災害時にこの立派な指針がすみやかに災害弱者に対して遂行されるよう、みんなが学習していかなければと痛感しました(ずっと以前からこのマニュアルがあるのにあまり浸透していない?)。
 災害弱者を守るべく、当研究会は積極的に支援できるよう協力していきたいと思います。
 また、今後しばらくは放射能物質の母乳への影響についても大きな問題となることは間違いないでしょう。大きな心配事ではありますが、放射能物質だけでなく、様々な環境汚染が与える母乳への影響に関しての問題も、まだまだ未解決のままです。これらに関しても当研究会では正確な情報を発信していかねばと考えています。
 これからも、会員の皆様や一般の方々にもたくさん集まって頂いて、いろんな議論をして役に立つ情報を世の中に発信できるよう頑張っていきましょう。

医療法人社団 一心会 都倉病院 院長
都倉 隆(運営委員)


講師:瀬尾智子先生(星ヶ丘マタニティ病院 小児科医 / JALC監事) から、
「災害救援スタッフが知っておくべきこと」として
下記資料のご紹介がありました。
『災害時における乳幼児の栄養』
  ~災害救援スタッフと管理者のための活動の手引き~

 また、NPO法人 日本ラクテーション・コンサルタント協会(JALC)については、こちらをご覧ください。

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