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睡眠の法則

  • 毎日を充実させる睡眠の法則56

    ●睡眠の法則

    毎日を充実させる睡眠の法則56

朝の光を浴びていないと太る!?

朝の光と体重の関係とは


良質な睡眠のためには朝の光を浴びましょう、
という話はよく聞くと思いますが、
その光を浴びる時間帯が、
体重に関係しているという報告があります。

vol.56 光と体重の関係
一般的な室内照明の明るさである、
500ルクス以上の光を浴びる平均の時間帯が遅い人ほど、
BMI(Body mass index)が高くなる、ということです。

BMIは、身長の二乗に対する体重の比で体格を表す指数で、
次の計算で測定できます。
BMI=体重kg/(身長m)²

BMIの数値は22が理想で、
25以上が肥満とされます。

食事で摂取するカロリーが同じだったとしても、
光を浴びる時間帯が遅い人の方が
BMIが高くなる、という結果です。
つまり「食べ過ぎ」を控えても
「朝から室内で過ごすこと」で太りやすくなる、
ということになります。

この要因は、
光によってつくられるメラトニンリズムが、
睡眠の量と質に影響し、
睡眠中に脂肪を分解する成長ホルモンなどの働きが、
不十分になることにある、と考えられています。

光を浴びるポイントは?


最低体温になる起床2時間前
(6時起きの場合は朝4時)以降に光を浴びると、
リズムは前にずれて早起き早寝のリズムになります。

光に対する感度は、起床後から1時間までが最も高く、
時間が経過するほど徐々に低下していきます。
起床から4時間を経過すると、
光を浴びてもリズムは動きにくくなります。

また、最低体温の時間帯より前に光を浴びると、
リズムは後ろにずれて夜更かし朝寝坊のリズムになります。

最低体温の6時間前(6時起きの場合は夜の22時)以降に
部屋全体を明るくして過ごしていると、
眠くなりにくく、眠っても深い睡眠が得られにくいので、
睡眠の量と質が低下します。

この変動は、位相反応曲線と呼ばれています。

現在、大都市を中心に外出が自粛される中、
朝から屋外に出る習慣がなくなってしまった、
という人も多いと思います。

光を浴びるときのポイントは、
タイミングと強さです。

タイミングは、起床から1時間以内が理想です。
屋外に出るほど、光は強くなり、強い光ほど、
短い時間でリズムに影響します。

起床1時間以内にベランダに出るなど、
屋外の光を浴びるならば、1分程度でも結構です。
ベランダが北側で、直射日光が当たらない、という場合でも、
網膜から脳に光は届くので大丈夫です。
窓際1m以内に入れるならば、
そこで10分程度過ごしましょう。

起床から時間が経過するほど、
強い光が必要です。
朝に窓際に行くことができなかったら、
時間が遅くなってもあきらめずに、
顔だけでも外に出して、脳に光を届けましょう。

朝の光を浴びることは、
ダイエットの一環として取り組んでみると、
モチベーションも上がると思います。

菅原洋平 菅原洋平

作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。国際医療福祉大学卒。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ベスリクリニック(東京都千代田区)で薬に頼らない睡眠外来を担当する傍ら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集める。主な著書に、13万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』、10万部突破の『すぐやる!行動力を高める科学的な方法』など多数。

イラスト/菅原洋平
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