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発酵食堂カモシカ 代表 関恵さん

インタビュー

発酵食堂カモシカ 代表 関恵さん

発酵食堂カモシカ 代表 関恵さん

毎日を忙しく過ごす人こそ、"食"を大事にしてほしい。
「カラダよろこぶ栄養学 vol.1 発酵食」の講師、
関恵さんにとっての"発酵"とは?

発酵食堂カモシカ 代表 関恵さん

ワコールスタディホール京都のある京都駅から電車で30分。嵯峨嵐山駅から徒歩5分にある発酵食堂カモシカ。

― 政治経済を学んでこられた関さんが、『発酵食堂カモシカ』をはじめられたきっかけを教えてください。

今振り返ってみると、最初のきっかけは学生時代に訪れたスウェーデンですね。日本より30年くらい進んでいるといわれる福祉を目の当たりにして、当時学んでいた政治経済と、医療を結びつけて何かできないかと考えました。それから大学院で病院のマネージメントや看護経営について勉強しました。

― その後は外資系コンサルティング会社を経て、医療に特化したコンサルティングに従事されます。忙しく過ごされるなかで、"発酵"との出会いは?

医療経営の仕事に携わるうちに、自分のやっていることが本当に人の健康に寄与しているのか疑問を感じました。健康のために大切なのは「予防」ではないか、と。
ちょうどその頃に妊娠して、はじめての出産は自分が納得するかたちでと考え、愛知県岡崎市にある吉村医院を訪ねました。そこは、江戸時代の古民家が併設されたユニークな産婦人科医院で、薪を割ったり掃除したりしながら自分のからだを整え、自分の力で出産することを実践しているところ。そこに集う妊婦さんが味噌を作っているのを見て、私もいろいろ挑戦しました。発酵食を自分で作ることができるって、当時の私には大きな発見で自信になりました。

― 予防ケアから暮らし方、そして発酵食へ。関さんの追い求めるものがより明確になっていったのですね。でも、それを趣味ではなく、仕事にしようと決めるにはすごく勇気がいると思うのですが......。

決心した背景には、東日本大震災があります。発生当時は千葉に住んでいたので、一時的に実家のある京都に家族で身を寄せようと。直観的に、今までの延長ではなくゼロからはじめないといけない、と感じました。そして、これからはもっと本質的なことをテーマにやりたいと強く思いました。それが自分にとって何かと考え浮かんだのが発酵でした。
発酵って、人の手によって微生物が活きて働くこと。常に変化するので、一生かけてやっても飽きない。そして、それを発酵食として作って食べることは、たくさんの命をいただいて元気になること。そこには、生命の営みとか健康にかかわる本質的なものがあると感じました。これを事業として長くやりたい、と。

― なるほど。そして、京都・嵐山で『発酵食堂カモシカ』をオープンされます。京都という場所は、関さんにとってどんな意味がありますか?

発酵をテーマにやっていこうと決めたときは、食堂というかたちでやるかどうかは考えていませんでした。でも、人が集って、食べて、おいしいと感じる場所があることは、とても大切だと思いはじめて......。東京とか、逆にすごく田舎とか、ほかの地域でやるイメージはなかったし、そんなことも考えなかったかもしれませんね。京都という場所は発酵と同じで、飽きない。事業という面でも、古いものが生かされ、新しいものが生まれる場所。そんな京都でやれていることが嬉しいです。

発酵食堂カモシカ 代表 関恵さん

発酵食堂カモシカ 店内には「かもし棚」と呼ばれる様々な発酵食品の瓶が並ぶ棚が。 発酵の過程が見れて見た目にも楽しい。

― より多くの人が発酵食を通して健康に、と願う関さん。そんな関さんが日々気をつけている健康や美しさのポイントは?

食と睡眠です!この二つははずせません。
食は、贅沢なものとか豪華なものということではなく、自分で作るか、信頼できる誰かが作ってくれたものを。美しさって腸の健康によるところが大きいと思うんです。お肌の調子やホルモンバランス、チャレンジ意欲などのメンタル面にも大きく影響していると思います。

発酵食堂カモシカ 代表 関恵さん

食堂メニュー「本日の発酵8種定食」。ごはんとお味噌汁を中心に発酵食品が並びます。

― 1月19日からスタートする講座「カラダよろこぶ栄養学 Vol.1 発酵食」では、どんなことが学べますか?

発酵に関する知識はもちろん、手を動かして、味わって、感じてほしい。気分転換で終わるのではなく、家庭でも取り入れられることが大事だと思っています。受講された方の生活が変わるきっかけになるようにしたいですね。
発酵って、文化的な側面でも注目されますが、私たちの活動はいのちや健康経営がコンセプト。ワコールスタディホール京都の「身体の美」というテーマとマッチして、多くの人に関心を寄せていただいたのだと思います。また、今回は平日夜の講座。お仕事帰りの忙しい人たちに届けられる機会ということで、私もとても楽しみにしています。

発酵食堂カモシカ 代表 関恵さん

発酵食堂カモシカの人気商品の玄米あまざけ。ワコールスタディホール京都での講座でも甘酒をつくります。

関 恵(発酵食堂カモシカ 代表)

1977 年京都府生まれ。外資系コンサルティング会社を経て、病院等医療機関のコンサルティングに従事。医療現場と子育ての経験から健康の原点は「予防」にあると実感。
「予防=本質的な食=発酵食をベースにした伝統的和食」にあると考え、「命は命で元気になる。」をメッセージとした発酵食堂カモシカ(カフェ&レストラン)と発酵マルシェ(製造・物販)を嵯峨嵐山にオープン。「発酵食を台所に取り戻す♪」をコンセプトに発酵手づくりキット商品やワークショップなども開催。第3回京都女性起業家賞(アントレプレナー賞) 最優秀賞。
発酵食堂カモシカ http://kamoshika.kyoto.jp

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