WACOAL STUDYHALL KYOTO

ユーリー・ビラクはスロバキア、ポーランド、ウクライナ、ルーマニアと、更にチェコ、ハンガリー、セルビアにまたがる全長約1500kmのカルパチア山脈の山間にあるウクライナのフツル民族の村で、6年間に渡って取材を行いました。都市生活から断絶されたこの地域では、百数十年に及んで受け継がれた伝統が存在し、ユーリーはその地域に根付く文化に魅了されました。

ユーリーは「衣装や刺繍の豊かさを写真に収め、この村に住むフツル人の、世代を越えて生活に根付いていた風習の痕跡を記録したかった」と語っています。
本シリーズ"Timeless Hutsuls"は一点もののポラロイド写真を、もう着用できない古い民族衣装の麻の繊維から生成された紙に、古典的な写真印刷技術のゴム印画手法を使って転写するという、工芸的要素を用いた作品制作を行い、紙面には地元の刺繍職人によって施された、ウクライナの伝統的な刺繍を埋め込みました。
撮影後にその地がユーリーの曽祖父が生まれた土地であったことが発覚し、このシリーズの制作は思いがけず、作家本人にも時代を超えた贈り物となりました。

"Timeless Hutsuls"は、民族衣装史のアーカイブであると同時に、ユーリー・ビラク本人の個人史としても存在し不朽のものとして紡がれていきます。
ユーリーは、不確かな未来に対して人々が抱く希望と恐怖の狭間で確かに積み上げられてきた歴史が存在すること、そして自身が体験した覆われた歴史との思いがけない邂逅の証を作品を通して届けようとしています。


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Youry BILAK ユーリー・ビラク | Timeless Hutsuls ーウクライナ フツルの民族衣装ー
会 期:2022年4月8日(金)~5月6日(金)月曜~金曜 10:00-20:00 
休 館:土曜・日曜・祝日 ※5月3日~5月5日のみ 10:00~17:30特別開館
会 場:ワコールスタディホール京都 ギャラリー
入場料:無料
キュレーター:上村優 (Art agent kaïchi)
主 催:KG+
協 賛:ワコールスタディホール京都
後援:在日ウクライナ大使館

※本展のフライヤー(PDF)はこちら
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◆Youry BILAK|ユーリー・ビラク◆
1961年生まれ。フランス人、現在パリを拠点に活動。両親はウクライナ人であり第二次世界大戦時に移民したため、ウクライナの文化に親しみながら幼少期を過ごす。 1983年にウクライナに初めて渡り、現地の舞踊を中心とした文化に感銘を受ける。以降は、舞台での活動やワークショップを基軸に、パリのモガドール劇場をはじめ、ヨーロッパやNYで舞台役者、監督、劇場内での写真家として幅広く活動を行う。 2000年に入り、本格的に写真家としての活動に転向。2004年から2010年にかけては、ウクライナのフツル民族衣装や文化をまとめた「Timeless Hutsuls(タイムレス フツル)」シリーズや、2011年以降はウクライナの地下鉱山で働く労働者を撮影した「Miners du monde(世界の鉱夫)」シリーズを展開。
そして、2014年にウクライナで起こったマイダン革命をきっかけに、現在まで続くロシア-ウクライナ間問題にも焦点をおき、戦争に携わる兵士、ボランティア、医者、そしてそのすぐ傍に存在する市民の日常生活を撮り続けている。

<ユーリー・ビラク「ウクライナ フツルの民族衣装」展に際し>
グローバル化する世界の中で、ひとりの作家がある地域に脈々と根ざす伝統的な衣装や暮らしといった文化に強い興味を持ち、6年におよぶ撮影を行う。後にその場所は自身のルーツ(曾祖父の出生地)であることを知る。
自身が魅了され記録として残したいと思った文化アーカイブが実は自身のルーツでもあったという物語は、普遍性と個人の独自性に関わる話しとして、新たな意味と魅力を持ちました。地域、個人、文化のもつ意味を、美しい民族衣装を着た美しい表情のポートレートが私たちに語りかけます。
私たちワコールスタディホール京都がこの展示の開催を決めた時、ウクライナを取り巻く社会的な緊張は既にそこに在りましたが、まだ現在のような戦中状況にはありませんでした。この展示そのものが、ある種の「政治色」や「特定の国や社会に対する思想」としての意味を持つことを好みません。 しかし、このような状況にある世界で暮らす一人として、この展示に触れた方々が平和の在りようについて、それぞれ思いをはせる機会になればと思います。

2022年4月8日 ワコールスタディホール京都

【新型コロナウイルス感染予防・拡散防止のご協力のお願い】

ワコールスタディホール京都ギャラリーでは、お客様ならびにスタッフの健康と安全に配慮し、関係機関から最新情報の収集に努めるとともに 感染予防・拡散防止に細心の注意を払ってまいります。ご来館・施設ご利用のお客様におかれましても趣旨をご理解いただき、以下のとおり、ご協力をお願いいたします。

・ご入館の際はマスクの着用と手指の消毒をお願いいたします。
・マスクの着用がない方は入館いただけません。
・ご入館時に、非接触型体温計にて検温させていただきます。37.5℃以上の発熱が確認された場合、ご入館をお断りさせていただきます。
・入口で、氏名・緊急連絡先・健康状態・来館日時等のご記入にご協力ください。収集した個人情報は新型コロナウイルス感染症対策にのみ利用します。 事前にホームページ上にあります記入票に必要事項を記入の上ご持参いただきますと入館の手続きがスムーズに行えます。
・展示室内が混雑した場合、入場制限をさせていただきます。
ご来館の際に以下に該当する方は入館をご遠慮いただきます。
・発熱や咳、咽頭痛などの症状がある方、感染の疑いがある方
・過去2週間以内に新型コロナウイルス感染症陽性者との濃厚接触が疑われる方
・過去2週間間以内に政府から入国制限、入国後の観察期間が必要とされる国・地域等への訪問歴及び当該在住者との濃厚接触がある方

施設運営に当たって、下記の対応を行っております。
・当館スタッフもマスクを着用して対応させていただきます。
・館内、多くのお客様が手を触れる箇所の消毒を強化しています。
・外気を取り入れた空調運転による換気の実施、出入口扉など開放し室内の換気を行います。
・受付や対面レジなどでアクリルボード等の設置や待ち列の間隔設定を行います。

・開館状況は急遽変更となる可能性がございます。ご来館前に当館ウェブサイト等にて最新情報をご確認の上、お越しください。
・上記記載に関わらず、状況に応じてスタッフからお客様にお声掛け等させていただくことがございます。その際はスタッフの指示に従ってください。