WACOAL STUDYHALL KYOTO

このたび、ワコールスタディホール京都にてニュイ・ブランシュKYOTO 2022プログラム「Enveloppe-moi~わたしを包んで~」を開催いたします。京都市とアンスティチュ・フランセ関西が毎秋開催するニュイ・ブランシュKYOTOは、京都市の姉妹都市であるパリ市発祥のニュイ・ブランシュ(白夜祭)に着想を得た現代アートの祭典です。

スイスの出版社Take5が編集・制作しMoMAから2013年に発行されたフランスの芸術家アネット・メサジェの"Enveloppe-moi"は、ベルギーの小説/芸術家ジャン=フィリップ・トゥーサンとの手紙と写真による幻想的な往復書簡を納めたコフレ(箱型の作品集)です。
この2011年の5ヶ月間のやり取りの際に撮影されたジャン=フィリップ・トゥーサンの写真のインスタレーションとともにコフレの中のプリントを架空のロマンス、"大人の遊び"として展示いたします。

800_2201001.jpg

Enveloppe-moi 〜わたしを包んで〜
ニュイ・ブランシュKYOTO 2022プログラム
ヴィラ九条山30周年記念

会 期:2022年10月1日(土)〜10月21日(金)月曜~金曜 10:00〜20:00
休館日:土曜・日曜・祝日 ※10月1日(土)のみニュイ・ブランシュKYOTOのため特別開館 (10:00-21:00)
会 場 :ワコールスタディホール京都 ギャラリー
     京都府京都市南区西九条北ノ内町6 ワコール新京都ビル 1階 [アクセス] 京都駅八条口より徒歩7分 
入場料:無料
主催:MUZ ART PRODUCE(MUZ株式会社)
共催:アンスティチュ・フランセ関西
協賛:ワコールスタディホール京都
協力:ヴィラ九条山、Éditions Take5
FOTOZOFIO OFFLINE 2022特別企画

ニュイ・ブランシュKYOTO 2022プログラムは こちらから

ぼくが考えたこのプロジェクトのこと

アネット・メサジェと文通するというこの素晴らしいプロジェクトを持ちかけられたとき、ぼくはプロジェクトに構造を持たせられるようなコンセプトについて考えを巡らせ、二つの目標を立てた。まず、プロジェクトを進めるにあたっての方法を決めて、どの葉書にも三つの波のように返信を送ることにした。返信は三日続けて、一通目ではアネットについて(または彼女の作品について)、二通目ではぼく自身について(というか、多くの場合は言葉について)、そして三通目では雨や天気について話題にすることにしたのだ(だって葉書ではそうするべきだから)。ぼくの非妥協的な精神にどうか感心してほしい。ベケットのマロウンの声が聞こえてくる気がする。「ぼくは自分に向けて四つの物語を語ることができると思う。それぞれに異なるテーマについての物語を。一つはある男についての、もう一つはある女についての、三つめは何らかの物についての、そしてさいごは動物、たぶん鳥についての物語。これで何も忘れていないはずだ。」二つめに、返信を送るのと並行して、この文通の関連資料として、あれこれの構成要素をメイキング・オブのやり方でまとめることを思いついた。ぼくは携帯電話で、原稿や仕事場、書きおえた葉書、葉書を投函したポスト、投函中のぼく自身、そして、郵便物を集めに来る黄色い郵便トラックまでをもカメラにおさめたのだった。

ジャン=フィリップ・トゥーサン|翻訳:谷本道昭

Lorsqu'on m'a proposé ce très beau projet de correspondance avec Annette Messager, j'ai réfléchi au concept qui pourrait le structurer, et j'ai défini deux objectifs. D'abord, j'ai établi une manière de procéder, qui consistait à renvoyer toujours les cartes par vague de trois, trois jours de suite, dans la première parler d'Annette (ou d'une de ses œuvres), dans la deuxième de moi (ou, plus généralement, des mots), et dans la troisième de la pluie et du beau temps (comme il se doit dans les cartes postales). Vous admirerez ma psychorigidité. On croit entendre le Malone de Beckett : « Je pense que je pourrai me raconter quatre histoires, chacune sur un thème différent. Une sur un homme, une sur une femme, une troisième sur une chose quelconque et enfin une sur un animal, un oiseau peut-être. Je crois que je n'oublie rien. » Deuxièmement, et parallèlement, je me suis proposé de réunir, dans un dossier consacré à cette correspondance, les divers éléments de sa constitution, selon le principe du making of, en photographiant, avec mon téléphone portable, mes brouillons, mon bureau, les cartes écrites, les boîtes aux lettres où je les postais, moi en train de les poster, et même la camionnette jaune de la poste venant chercher le courrier.

Jean-Philippe Toussaint

2011年フランスの美術家アネット・メサジェは、数ヶ月間、ベルギーの作家ジャン=フィリップ・トゥーサンに自分のいくつかの作品が白黒で印刷された未使用のポストカードを送ります。このポストカードには、含みがあり意表をつくイメージのシリーズ、伏せられた言葉、曖昧な文章、身体の一部がプリントされています。トゥーサンは質問や文学の引用を織り交ぜながら、思わせぶりで簡潔なそっけない指摘で答え、郵送でアネット・メサジェに返しました。

読み手は、これらのポストカードを観察しながら、美術家と作家との結びつきを考えずにはおれず、独自にこの関係性を構築することになります。

アネット・メサジェは出版者らとの協働で書籍の制作を企画し、彼女の作品をさらに充実させるために、デッサン、コラージュ、縫製、トレースのレイヤー、画像のデジタル処理等、あらゆる技法を用いました。この複数の段階を経た途方もない作業により、メサジェは壮大な詩の版画作品を完成させました。5ヶ月にわたるこの往復書簡がなされる間、ジャン=フィリップ・トゥーサンは、ポストカードに返事を書いている自身の日常の情景を写真に収めました。

この箱型の書籍は、編集者でMoMAライブラリーカウンシルの責任者メイ・キャッスルベリーとÉditions Take5のセリーヌ・フリブールによってニューヨーク近代美術館のために出版されたものです。

セリーヌ・フリブール(Éditions Take5)

ジャン=フィリップ・トゥーサン
1957年 ベルギー ブリュッセル生まれ。小説家・映画監督・写真家。フランス文学の重要作家の一人。 1996年ヴィラ九条山招聘作家。 『テレビジョン』でベルギーの文学賞ロッセル賞、『逃げる』(2005年)でフランス四大文学賞の一つメディシス賞、『マリーについての真実』(2009年)でフランスのデサンブル賞を受賞。 最新作は『L'instant précis où Monet entre dans l'atelier』、『C'est vous l'écrivain』(共に2022年)
本プロジェクトは、ジャン=フィリップ・トゥーサンが1996年度に招聘作家として滞在したヴィラ九条山の30周年記念プログラムの一つです。

アネット・メザジュ
1943年生まれのフランスの写真家・彫刻家 1995年ニューヨーク近代美術館、2007年ポンピドゥー・センター、2008年森美術館、その他多数の機関で個展を開催。2005年のヴェネツィア・ビエンナーレではフランスを代表し、金獅子賞を受賞、2016年には第28回高松宮殿下記念世界文化賞(彫刻部門)を受賞。


※開催内容は急遽変更の可能性があります。最新情報はワコールスタディホール京都のWEBサイトを確認ください。
※本展のフライヤー(PDF)はこちら
※ご来館の際に、お名前・緊急連絡先・お住まいの地域等の提出をお願いしております。必要事項を記入の上ご持参いただきますと入館の手続きがスムーズに行えます。
緊急連絡用来館者カードのダウンロードはこちらから>>

【新型コロナウイルス感染予防・拡散防止のご協力のお願い】

ワコールスタディホール京都ギャラリーでは、お客様ならびにスタッフの健康と安全に配慮し、関係機関から最新情報の収集に努めるとともに 感染予防・拡散防止に細心の注意を払ってまいります。ご来館・施設ご利用のお客様におかれましても趣旨をご理解いただき、以下のとおり、ご協力をお願いいたします。

・ご入館の際はマスクの着用と手指の消毒をお願いいたします。
・マスクの着用がない方は入館いただけません。
・ご入館時に、非接触型体温計にて検温させていただきます。37.5℃以上の発熱が確認された場合、ご入館をお断りさせていただきます。
・入口で、氏名・緊急連絡先・健康状態・来館日時等のご記入にご協力ください。収集した個人情報は新型コロナウイルス感染症対策にのみ利用します。 事前にホームページ上にあります記入票に必要事項を記入の上ご持参いただきますと入館の手続きがスムーズに行えます。
・展示室内が混雑した場合、入場制限をさせていただきます。
ご来館の際に以下に該当する方は入館をご遠慮いただきます。
・発熱や咳、咽頭痛などの症状がある方、感染の疑いがある方
・過去2週間以内に新型コロナウイルス感染症陽性者との濃厚接触が疑われる方
・過去2週間間以内に政府から入国制限、入国後の観察期間が必要とされる国・地域等への訪問歴及び当該在住者との濃厚接触がある方

施設運営に当たって、下記の対応を行っております。
・当館スタッフもマスクを着用して対応させていただきます。
・館内、多くのお客様が手を触れる箇所の消毒を強化しています。
・外気を取り入れた空調運転による換気の実施、出入口扉など開放し室内の換気を行います。
・受付や対面レジなどでアクリルボード等の設置や待ち列の間隔設定を行います。

・開館状況は急遽変更となる可能性がございます。ご来館前に当館ウェブサイト等にて最新情報をご確認の上、お越しください。
・上記記載に関わらず、状況に応じてスタッフからお客様にお声掛け等させていただくことがございます。その際はスタッフの指示に従ってください。