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Ascending Art Annual Vol.2 まつり、まつる
若手女性作家グループ展シリーズ
ワコールスタディホール京都は、若手女性アーティストを中心に紹介する展覧会シリーズ「Ascending Art Annual」を2018年10月4日(木)-11月24日(土)まで開催いたします。
第2回目のテーマは「まつり、まつる」。「祭り」、「奉り」、「祀り」、「政り」、「纏り」など、さまざまに表される「まつり」は、神を祀る(まつらう)から派生し、祈祷・祝祭はもとより、政治や衣服、そして関係性を尊ぶなど多様な意味を持ちます。
産業を取り巻く構造が変化し、土地や慣習に暮らしが縛られない現在。アーティストたちは、祭礼や偶像崇拝、文様などに向き合い、場と時と人々を独自の手法でつなぎ直そうと試みています。AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)など便利さが優先される時代に、あえて不合理な営みを取り入れ、共感や興奮、畏怖、時に反発などの感情を生み出す「まつり」は、新たな共同体の維持装置になりえるのでしょうか。
本展では、フィールドワークやリサーチに基づき、メディアアートや彫刻、写真、陶磁器など、それぞれの技法で作品を制作する、市原えつこ、久保寛子、スクリプカリウ落合安奈、桝本佳子の4組を紹介。私たちの足元にある文化を紐解き、歴史と対話しながらも、既存の枠組みにとらわれない発想と柔軟な切り口から生まれる作品の数々。アーティストたちの試みの先に広がる、現代社会における「まつり」の可能性をぜひお愉しみください。

若手女性作家グループ展シリーズ Ascending Art Annual Vol.2 まつり、まつる
会期:2018年10月4日(木)-11月24日(土)
火曜~金曜 10:00-20:00/土曜 10:00-17:30
休館:日曜・月曜・祝日
会場:ワコールスタディホール京都 ギャラリー
入場料:無料
主催:ワコールスタディホール京都
企画協力:スパイラル/株式会社ワコールアートセンター
今後の活躍が期待される若手女性アーティストを中心に紹介、発信していく展覧会シリーズです。
現代を生きる女性の美に対する感性の向上に貢献し、株式会社ワコールが掲げる「女性共感企業」の実現に寄与します。


日本的な文化・習慣・信仰を独自の観点で読み解き、テクノロジーを用いて新しい切り口を示す作品を制作する。大根が艶めかしく喘ぐデバイス『セクハラ・インターフェース』で注目を浴びる。故人と49日間を共生できるロボット『デジタルシャーマン・プロジェクト』で第20回文化庁メディア芸術祭エンターテインメント部門優秀賞を受賞。主な個展に、「エマージェンシーズ! 030 市原えつこ『デジタル・シャーマニズム----日本の弔いと祝祭』 」(2016,NTTインターコミュニケーション・センター[ICC])など。
http://etsuko-ichihara.com
先史芸術や民族芸術、文化人類学の学説のリサーチをベースに、身の回りの素材を用いて、農耕と芸術の関係をテーマに作品を制作する。2017年に六甲ミーツアートにて大賞を受賞。主な個展に、「ブリコラージュの女神」(2017,ギャラリーG)、「現代農耕文化の仮面」(2013,広島芸術センター)、主なグループ展に「オソレイズム」(2016,はじまりの美術館)、「瀬戸内国際芸術祭2016」(2016,小豆島三都半島)など。
http://hirokokubo.com
http://ochiaiana.wixsite.com/anaso
http://keikomasumoto.main.jp