WACOAL STUDYHALL KYOTO

【百棚撩乱】

お題「千利休」

「千利休」をテーマに、ライブラリー・コワーキングスペースの蔵書を紹介します。

『日本の伝統』

『日本の伝統』(講談社知恵の森文庫)
日本の伝統、茶の湯。その見方に鮮烈な示唆を与えるのは岡本太郎の『日本の伝統』だ。 「古典はその時代のモダンアートだった」の言葉通りに、千利休の茶の湯は最先端だっただろう。 その前提を外すと、千利休は理解をすり抜けていく。 「モーレツに素人たれ」の言葉は、みらいの学び場を歩く私たちへのメッセージだ。

『まばたき』

『まばたき』(岩崎書店)
岡倉天心の『茶の本』で挙げられたように、茶の湯と永遠性の関連はひとつのテーマ。 永遠を感じる絵本として『まばたき』がある。目を閉じた刹那と永遠は近い位置にある。 酒井駒子の絵が逸品、オチともいえる最後の1ページはおそろしさすらある。本書に深淵さを与えている。

『Ellsworth Kelly』

『Ellsworth Kelly』(PHAIDON)
「もし利休が、現代に生きていたらこんな作品を茶室に飾りたかったんじゃないか?」がテーマなら、 アメリカの画家エルズワース・ケリーの集大成の作品集を手に取ってみてほしい。 赤、黄、緑といった鮮やかな単色の作品たち。 茶室に飾ったときの道具のしつらえを想像しながら、ページをめくるのは楽しい。

『あんこの本』

『あんこの本』(京阪神エルマガジン社)
抹茶のパートナー、和菓子界から姜尚美『あんこの本』。 あんこ本なるジャンルを確立した第一人者かつトップランナーである。 その着眼の新しさからは何冊も類似書が出たが、本書がいちばんおもしろい&どこを切ってもあんこ愛にあふれている。 千利休垂涎まちがいない一冊だ。

<百棚撩乱 京都のフリーペーパー『ハンケイ500m』にて掲載中 text by Rena kure>