魅惑のランジェリーエッセイ 上流下着のつどい Upper Inner Salon|ワコール

25 Dec, 2019

ブラウン系という選択肢を
からだに。

砂漠のリゾートを思わせるハンロの
コレクション

砂漠のリゾートを思わせるハンロのコレクション
砂漠のリゾートを思わせるハンロのコレクション

 アブダビのサディヤット島に「ルーブル・アブダビ」がオープンしたのは2017年の秋。海に浮かんでいるように見えるこの美術館では、2020年2月18日まで「ラグジュアリーの1万年」と題し、ハイブランドのドレスや宝飾品、アート、家具など350点が展示されているそうです。ふと行ってみたいなと思ったのは、ハンロの2020年春夏コレクションが、アブダビの砂漠をテーマにしたものだったから。現地で撮影された写真を見て、ラグジュアリーな砂漠のリゾートのサンドカラーに魅了されました。

HANRO 2020年春夏コレクションより/シナバー・レッドのスリップ

 同じ砂漠にも、いろんな色があるのですね。光による変化も大きいですが、色の違いは主に、炭酸カルシウムや鉄分などの成分によるものとか。中でもシナバー(CINNABAR)といわれる朱色の鉱石が入った砂には独特の美しさがあり、シナバー・レッドのスリップは、自然が育んだ赤というべきやわらかさと温かみが魅力。ほかにもサンドベージュやベイクドピンク、キャメルカラーなど、少しくすんだような、モードなミルキーカラーが楽しめるコレクションになっています。

HANROで人気のコットンシームレス 2020年春夏コレクション

 アブダビの砂漠は、色の見え方が、素材の質感と深く関わっていることを教えてくれました。サンドカラーに高級感を与え、砂漠の風紋のような美しいドレープをつくるには、上質な生地と縫製が決め手であることはいうまでもありません。好みの砂色をベースに、映える差し色や素材を考えるのも楽しいですね。オアシスとなるブルー系、オレンジやベリーなどのフルーツカラーは相性抜群。焼き菓子やマカロンを思わせるコーディネイトになるかもしれません。
折しも、今シーズンはブラウン系が流行中。クラシカルな茶系の色は、毎年、秋冬にはある程度注目を集めますが、今年の勢いはすごいです。ブラウンやベージュというと、ややコンサバティブなイメージがありますが、モードとしてかっこよく着こなしている人を見ると、街の風景が新鮮にアップデイトされているように感じられるから不思議。この冬は、春夏のハンロの砂漠色にも思いをはせながら、これまでにないブラウンの魅力を発見していきたいところです。

ブラウンに秘められた可能性

HANROのWOOLEN SILKシリーズ
(タンクトップ、長袖シャツ、キャミソール、ニットボトム)

  ハンロは、130年以上の歴史をもつスイス生まれの高品質なアンダーウェアブランド。選りすぐりの天然素材による至福の肌ざわりで、世界中の愛用者をとりこにしていますが、今の時期にとくにおすすめしたいのが、メリノウールとシルクを使用したWOOLEN SILKシリーズ。上質な肌ざわりが心地よく、冬場には頼もしい暖かさです。定番のクリーム色と黒に加え、今年はブラウンのキャミソール、タンクトップ、長袖シャツ、ニットボトムをぜひ。トレンドカラーですっきりとおしゃれに防寒できるのが嬉しいです。
そしてもちろん「ブラもブラウン」という選択肢もあり。スタディオファイブの3/4カップブラは、洗練されたデザインに似合う大人のブラウンですし、胸もとをすっきり見せるサルートのVIVA LINEブラは、ピンクとブラウンの組み合わせがストロベリーチョコのような可憐さ。ウンナナクールの3/4カップブラは、杢調の素材とレースを引き立てるナチュラルで香ばしいブラウン。エーバイアンフィのブラレットは、繊細なアイラッシュレースをセクシーに見せるブラウンです。

左から、スタディオファイブの3/4カップブラ、サルートのVivaLineブラ、ウンナナクールの3/4カップブラ、エーバイアンフィのブラレット

 ブラウンという色には、どうやら想像以上に豊かな世界があるようです。日本の伝統的な茶系の色には、薄茶、焦げ茶、赤茶、海老茶、栗色、飴色、褐色、狐色、黄土色、煉瓦色、琥珀色などがありますし、英語でブラウン系の色を差す言葉としては、コーヒー、チョコレート、キャラメル、ココアなどもある。リラックス効果やアドレナリン分泌効果があるともいわれていますから、好みの色をどこかに取り入れてみてはいかがでしょうか。
ファッションをはじめ、さまざまな分野で地球環境の持続を目指す「サステナブル」がキーワードになっている今。砂や土を含む大地の色、木の色でもあるベージュやブラウンは、違和感なく環境になじむ、飽きのこないサステナブルな色といえるかもしれません。髪や肌になじむというメリットもありますね。モノトーンはシンプルで潔いけれど、ブラウントーンはより自由で心地よい。温もりが必要な私たちのからだに、この色味は、やさしい癒しのプレゼントとなることでしょう。

HANRO(ハンロ)
https://www.wacoal.jp/import/hanro/
Salute(サルート)
https://www.wacoal.jp/Salute/
une nana cool(ウンナナクール)
https://www.une-nana-cool.com
amphi(アンフィ)
https://www.amphi.jp

Related Story

着る、見る、学ぶ、クールビューティな夏へ。

着る、見る、学ぶ、クールビューティな夏へ。

Yue(ユエ)でかなえる真夏のクールビュ…
  • CULTURE
  • KCI
  • LIFE STYLE
  • Yue
  • ワコールスタディホール京都
  • 下着
  • 展覧会
2021春夏ファッションとインナーの未来図。

2021春夏ファッションと
インナーの未来図。

サステナブルなものづくりとは?
  • HANRO
  • KCI
  • SIMONE PERELE
  • 下着
  • 展覧会
  • 新作発表会