すいみんコラム
  • 睡眠のメカニズムを知ることが ここちよい眠りへのヒント?

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    睡眠のメカニズムを知ることが ここちよい眠りへのヒント?

睡眠のメカニズム

■睡眠の起源と体内時計の秘密

「睡眠」とは、脳が発達した動物がもつ重要な生理機能で、動物が生きるために欠かすことのできない行動です。地球上に生命が誕生して以来、生物は昼と夜のリズムが規則的に交代する環境に適応することで生命を維持し、進化を遂げてきました。たとえば海で発生した原始的な生物は、潮の満ち引きのリズムの中で生活し、やがて陸上生活をするようになってからは太陽の光を手がかりに活動していくようになります。 私たちは毎日夜になると眠り、朝になると目覚めるというリズムを自然に繰り返しています。「体内時計」と呼ばれるこうした機能を私たちが備えているのは、太古の生物の遺伝子がいまなおその記憶をとどめているからだといわれています。

■ヒトが眠くなるのは「脳」の命令だった

動物が休息と活動のリズムを繰り返すのは体内時計のせいばかりではなく、睡眠に関してさらに重要な役割を果たしているのが「脳」です。進化の過程で、一部の動物は身体機能の調節と情報処理の専用器官として脳を発達させてきました。脳が疲れを覚えると、身体の機能は低下し、ときにそれは生命維持にも影響を及ぼします。そこで大きく発達した脳は、「眠りなさい」という指令を出すことで自ら休息をとるようになりました。私たちが眠くなるのは、ほかでもない脳の要求だったのです。

■レム睡眠とノンレム睡眠

大脳を発達させた高等な脊椎動物は、睡眠そのものをさらに複雑に進化させました。それが「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」という2 つの異なる役割をもつ睡眠の分化です。「レム睡眠」のREM とは、Rapid Eye Movement の頭文字をとったもので、文字通り眼球がキョロキョロと急速に動く10 ~ 20 分程度の短い睡眠です。このとき身体はぐったりとして、ゆすったくらいでは起きないくらいなのに、脳は覚醒に近いほど活性化した状態にあり、夢をみていることが多いとされます。 逆に眼球運動を伴わないノンレム睡眠では、脳も身体もぐっすりと安眠している状態にあり、浅いまどろみから深い熟睡まで4 段階に分けることができます。健康な成人は、この2 つの睡眠が1 セットとなり、およそ1 時間半のサイクルで一晩に4 ~ 5 回これを繰り返します。とくに最初の2 サイクルが現れる約3 時間には質のよい深いノンレム睡眠が現れ、それ以後はノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返しながら目覚めへと向かいます。睡眠時間を1.5時間の倍数にすると、さわやかに起床できる可能性も高くなるというわけです。

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■快適な眠りの条件とは

快適な眠りにはいくつかの条件があります。

【温度・湿度】

「春眠暁を覚えず」というほど、ぐっすりと眠れた感覚を持ちやすいのが春。湿度が50~60%、室温は20 ~ 23 度という春の気候を寝室に再現すると、蒸し暑さや寒さで目覚めることが少なく、朝まで安定した睡眠を得やすくなります。高齢になると、若い人より温度変化に対する感受性が低下するので、寝室に温度湿度計を置いておくのも快適環境づくりのためにはよいことです。

【音・光・色彩】

外の騒音がうるさい環境は、寝室の窓を二重サッシにするなどの工夫が効果的です。また寝室の明かりは、蛍光灯よりも暖かみを帯びた白熱灯を間接照明にするとリラックス効果が高まります。日本の家屋の照明は、昼間の太陽光と変わらないくらい明るいといわれます。睡眠ホルモンであるメラトニンは夜間に強い光の刺激を受けると分泌が抑制され、せっかく脳が眠りたいと思っても身体を覚醒状態にしてしまい、寝付きにくくなります。インテリアの色彩も同様に、刺激的な色彩は神経を高ぶらせるのに対し、ベージュ系の落ち着いたカラーコーディネイトは寝室にリラックス効果をもたらします。夏場には涼しげな ブルーやグリーンなど、寒色系の枕カバーやカーテンなどをうまく使うのも効果的です。

【寝具】

睡眠中は発汗や体温低下などの生理的変化が起こり、寝返りを打つことも多くなります。こうした生理的変化を妨げない寝具を選ぶことも快適な眠りの条件です。掛けふとん・敷きふとんは、保温、吸透湿性・放熱性に優れたものがよく、掛けふとんはこれに軽さやフィット性、敷きふとんには適度な硬さとクッション性が備わっていれば理想的です。

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