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上流下着のつどい~自分へのご褒美に、上質なランジェリーを。下着を楽しむ贅沢エッセイ|ワコール

相川 藍(あいかわ・あい)
言葉家(コトバカ)。ランジェリー、コスメ、ワイン、イタリアを愛し、広告コピーからコラム、書評、小説(「ガーター・モモ物語」など)まで言葉と格闘中。月刊公募ガイドで「コトバカっ!」、Book Japanで新刊書評を執筆中。

美しさへの階段をのぼりつつあるあなた。ひとつ目標をクリアしたら、自分へのご褒美は「上質な下着」。さあ、あなたも当サロンで、あこがれのランジェリーの深遠な魅力や、そこに秘められた意外なエピソードに肉薄してみませんか?

082 視野を広げるコーディネイト力

旅先でアレンジできるラウンジウェア。

航空機内の演出で旅の気分を盛り上げた  期間限定ショップが好きです。いつも同じ場所にある、お気に入りのお店とは別の理由で。ふらっと立ち寄るのではなく、ライブイベント感覚で「そこ」を目指し「今だけ」の舞台装置を楽しめるから。今回は、伊勢丹新宿店で体験することができた2つの期間限定ショップをレポートします。まずは4/20~4/26まで本館3階に出現した「Time to LOUNGE」。スイス生まれのHANROラウンジウェア、その日本発売を記念したショップです。
HANROのキャミソールは不動の人気アイテム  1月にパリの国際ランジェリー展で「2016年デザイナー・オブ・ザ・イヤー」に輝いたのは、130年以上の歴史を持つHANROでした。「タイムレス・エレガンス」をコンセプトとする本物志向のものづくりが評価されたのです。期間限定ショップでは、長時間のフライトや旅先で快適に過ごせる新しいラウンジウェアの着こなしを提案。旅の時間を「心身を解き放ちリラックスする時間」へとクラスアップするウェアの全貌が明らかになりました。
風閒ゆみえさんによるラウンジウェアのスタイリング  航空機内を模した演出が秀逸でした。コーディネイトを手掛けたのは、人気スタイリストの風閒ゆみえさん。トークショーではそのポイントをレクチャー。手首にプチスカーフを巻けば気分が一新し、プレーンなワンピースに大ぶりのビジューをつければディナーにも対応できるといった具合です。シンプルでノーストレスなウェアを自分のテイストでアレンジする喜び。HANROが世界のセレブに愛される理由もこの辺にあるのでしょう。
 風閒さんのお気に入りは、パリのボンマルシェで出会ったというカップ付きのキャミソールや、カジュアル過ぎないレギンス。「旅先や家でくつろいでいても女性でいられる」と絶賛していました。リゾート地のデートにもぴったりですね。HANRO本社の日本人営業マン、小山さんも、上質な着心地に太鼓判を押してくれました。小山さん自身、月に10~20回の頻度で飛行機に乗り、機内ではHANROのメンズラインを愛用しているそうです。

街で着たいモードなランジェリー。

ランジェリーのリアルコーディネイトを提案  5/9~5/17までは、本館1階のザ・ステージに「Archive to Future 『締め付け』と『解放』の先へ...」という期間限定ショップが登場。Numéro TOKYOの編集長、田中杏子さんが、ワコールのランジェリーをアウターとコーディネイトしてくれました。壁面では京都服飾文化研究財団(KCI)が所蔵する衣装約300点をデジタルサイネージで見せ、下着の歴史をアンティークドールで展示。タイムスリップしながら、リアルモードを再発見できる企画でした。
 衣装をもとにKCIが制作した4体のトルソーからは、18世紀以降のファッションの変遷により、胸やウエストなどの「やわらかい部分」がいかに変化したのかが見て取れました。それは締め付けからの解放の歴史。きつく締め上げる18世紀の衣装レプリカも着てみたいなと思いましたが、対比的に展示されていたWACOAL DIAの最新コレクションに目を移すと、締め付けずにボディを美しく見せるデザインに感嘆。現代に生きる幸せを感じました。
左)デジタルサイネージで約300点の衣装を表示(byチームラボ)
右)左は19世紀の衣装レプリカ、右はワコールディアの最新コレクション
 ランジェリーとアウターのコーディネイトは、すぐに真似したいものばかり。ランジェリーファッションが流行しているとはいえ、実際にはどうやって着るのと思う人も多いはず。見せたいけれどそのままでは勇気が必要なランジェリーたちが、トレンチコートやスタジャン、ジーンズや小物との出会いで、新しい表情を引き出されていました。ランジェリー好きにとっては新鮮な発見であり、街で着るためのヒントがいっぱいでした。
 上質なラウンジウェアの提案と、ランジェリーのモードな着こなし提案。2つの期間限定ショップから見えてきたのは、コーディネイト力の重要性。この能力を高めれば、どんなアイテムも十分に生かし切ることができるでしょう。いつもと違う視点で楽しめ、視野を広げてくれる期間限定ショップは今後も要チェックです。私たちが今立っているのは、前例のない歴史の最前線。10年後に振り返ったとき、美しく見える時代でありますように。
■HANRO(ハンロ)
http://www.wacoal.jp/import/hanro/
■WACOAL DIA(ワコールディア)
http://www.wacoaldia.com
■公益財団法人 京都服飾文化研究財団(KCI)
http://www.kci.or.jp