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上流下着のつどい~自分へのご褒美に、上質なランジェリーを。下着を楽しむ贅沢エッセイ|ワコール

相川 藍(あいかわ・あい)
言葉家(コトバカ)。ランジェリー、コスメ、ワイン、イタリアを愛し、広告コピーからコラム、書評、小説(「ガーター・モモ物語」など)まで言葉と格闘中。月刊公募ガイドで「コトバカっ!」、Book Japanで新刊書評を執筆中。

美しさへの階段をのぼりつつあるあなた。ひとつ目標をクリアしたら、自分へのご褒美は「上質な下着」。さあ、あなたも当サロンで、あこがれのランジェリーの深遠な魅力や、そこに秘められた意外なエピソードに肉薄してみませんか?

086 気になるのは誰の視線?

春夏のランジェリーは、ポジティブな未来。

HANRO 2017SSコレクションより 美しい透かし模様のコレクション  ファッションに関するアドバイスを、どのくらい参考にしますか? 女友だち、彼氏、母親、お店の人...ときには誰かの指示に従うのも新鮮で楽しいもの。ファッション誌を見ていたら、初デートにはこれ、慣れてきたらこれ、彼の友達を紹介してもらう日はこれ、などと細かいシーン別にコーディネイトの助言がありました。あれこれ突っ込みながら友達と見ていたらやめられなくなり、他人の視線を想像すること自体が楽しいのだと納得しました。
 他人が選んだものを身につけることで、意外な自分の一面に気づくこともあるし、どんな服を見るときも、モデルや女優のように「私はこれを着なければいけない。どう着る?どう見せる?」と当事者意識を持つと面白いです。無理かなと思っても、頑張れば半年後には着られるかもしれない。ポジティブな未来を夢想するのは、幸せなことではないでしょうか。今回は、半年先の夢がつまった春夏のインポート・ランジェリーをご紹介したいと思います。

HANRO 2017SSコレクションより
左)夏の肌を引き立てる大柄のレース
中央)アシンメトリーなレースが新鮮
右)さりげなく羽織りたいシャツドレス
 まずは2017年春夏のハンロ。2016年のデザイナー・オブ・ザ・イヤーに輝いた信頼のブランドの新しい風に注目したいところです。イメージビジュアルはモロッコで撮影。展示会では、美しいレンガの壁とサボテンを背景にした、オパール加工のレース・アイテムに心を奪われました。涼しげな透かし模様は、セクシー過ぎない上品さが魅力。爽やかな白とともに、春夏のトレンドカラーである鮮やかなオレンジのインパクトも、ぜひ体験してみたいもの。
 天然素材の品質の良さを引き立てる、大柄のレースも素敵でした。アシンメトリーなモチーフの美しさが映える紺のキャミソールや、胸もとの開きとレースから見える肌の分量が計算された白のトップス。ワンランク上の着心地のよさを追求したリラクシングウェアはハンロの得意分野ですが、なかでもシャツドレスは、さりげなく羽織ってさまになる逸品。薔薇を思わせるピーチ系のニュアンスカラーなら、コケティッシュという賛辞も得られそうです。

装飾を見せたくなるランジェリー。

Simone Pérèle 2017SSコレクションより
左)インパクトのあるギピュール・レース
右)ジュエリーをちりばめたようなプランジングブラ
 フレンチランジェリーの代名詞、シモーヌ ペレールの春夏は、ギピュール・レース(模様と模様をつなぎ合わせたレース)が主役。ブラと一体化させ、大きなネックレスのように胸もとを飾る、とても存在感のある装飾です。ストラップの肩の部分にもレースがあしらわれ、黒1色のブラでもかなりゴージャス。胸の中央部が深く切り込まれたプランジングブラは、きらめくジュエリーをちりばめたようなデザインの吸引力に驚きます。
 肌にタトゥのような効果をもたらすブラとショーツは、露出度は高めですが、新色のグリーンアップルなら可愛さも。シモーヌ ペレールはスリップ(ナイトドレス)にも定評がありますが、シンプルでありながら、肩の部分やバックスタイルをセクシーに見せるテクニックは、もはやボディアートの領域。お会いしたアジア担当のエリアマネージャー、クレメンス・ルドックさんは、そんなシモーヌ ペレールのイメージにぴったりの女性でした。
Simone Pérèle 2017SSコレクションより
左)タトゥー効果が人気のコレクション
中央)肩のデザインが美しいスリップ
右)バッククロスがセクシーなスリップ
 ランジェリーの世界的な流行としては、今後、カジュアルすぎないスポーティなスタイルと、装飾性の高いフェミニン&セクシーなスタイルが共存していく傾向にあるようです。インナーとアウター、下着と水着などの境界はますます曖昧になり、さまざまなシーンで見られることを意識したアイテムが増えてきました。ランジェリーはかつてのような秘めたものではなく「ねえ、これ見て!」と積極的にアピールするものになってきたようです。
 お洒落な人は、毎朝「今日はどこまで脱ぐか」を計算しています。スカーフやアクセサリーを外す可能性、上着を脱ぐ可能性、さらにもう1枚脱ぐ可能性を、外出前にシミュレーションしている。誰にどう突っ込まれ、どんな印象を与えるかを予測し、準備するのが楽しいからです。ハロウィンの仮装が定着したのも、堂々と鑑賞しあう遊びができるから。ランジェリー選びは、そんな楽しみのもっとも深い部分、ベースとなる喜びだと思うのです。
アジア担当のマネージャー、クレメンス・ルドックさん ■HANRO(ハンロ)
http://www.wacoal.jp/import/hanro/
■Simone Pérèle(シモーヌ ペレール)
http://www.wacoal.jp/import/perele/