毎月やってくる月経。個人差がありますが、生理痛で悩まされている人も多いのではないでしょうか。生理痛はなぜ起こるのか、原因と対策を考えてきましょう。まずは産婦人科医・高尾美穂先生のアドバイスから。
重い生理痛はがまんしないで
生理痛とは、子宮をぎゅーっと収縮させて強い痛みを起こす「プロスタグランジン」という物質によるもの。プロスタグランジンが多い人以外にも、からだの冷えやストレスなども痛みの原因のひとつとされています。
また、からだの冷えが生理痛を悪化させる原因になる女性も少なくありません。からだは冷やさないように気をつけましょう。
生理痛には寝込むような重い痛みの人もいれば軽い人もいて、痛みの度合いは個人差があります。重い生理痛は痛みをがまんせずに鎮痛剤を服用しましょう。痛みが強くなる前、早めに飲むのが効率よく効かせるポイントです。
ストレッチなどで血流を促すと生理痛が軽減する人もいます。頭が痛くなる人は肩関節を、デスクワークの人は股関節を回すのがおすすめですよ。
女性は30代後半頃から女性ホルモンの分泌が減少していきます。そのため子宮内の内膜も薄くなっていき、生理痛は軽くなっていくのが一般的と言われています。30代になっても生理痛がひどくなったり、経血量が増えたりしているときは、子宮内膜症や子宮筋腫などの病気を疑うことも必要です。
高尾美穂先生によると「月経は病気ではないですが、生理痛は病気です」とのこと。鎮痛剤が効かないほどの痛みや日常生活に支障をきたしているときは、月経困難症などの病気が隠れているときもあります。がまんせずに病院で相談をしましょう。
産婦人科医・高尾美穂先生のアドバイスをまとめると……
・生理痛はプロスタグランジンによって引き起こされるもの
・冷えやストレスも原因のひとつで、年齢と共に軽減していきます
・痛みはがまんせずに鎮痛剤を上手に活用しましょう
・冷やさないことやストレッチも痛みの軽減に効果的です
・あまりにも痛みがひどいときはがまんせずに病院で相談することをおすすめします
これらのポイントをヒントに、下着でできる寒さ対策や腰まわりのストレッチの情報を集めました。
参考:
高尾美穂著『女性ホルモンにいいこと大全 オトナ女子をラクにする心とからだの本』(扶桑社 BOOKS)
高尾美穂著『大丈夫だよ 女性ホルモンと人生のお話111』(講談社)
高尾美穂先生のプロフィールはこちら(https://www.wacoal.jp/femcareportal/articles/ob-gyn/)
INDEX