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2022.04.06

ユーリー・ビラク「ウクライナ フツルの民族衣装」展 開催のお知らせ(ワコールスタディホール京都)

ワコールスタディホール京都にて、KG+ SPECIAL EXHIBITHON 「Timeless Hutsuls-ウクライナ フツルの民族衣装-」ユーリ―・ビラク展を開催します。


Youry BILAK ユーリー・ビラク | Timeless Hutsuls ーウクライナ フツルの民族衣装ー KG+ SPECIAL EXHIBITHON


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本展では、ユーリー・ビラクがウクライナのフツル民族の村に脈々と根ざす伝統的な衣装や暮らしといった文化に強い興味を持ち、6年におよぶ取材・撮影を行った作品を展示します。
"Timeless Hutsuls"シリーズは、一点もののポラロイド写真を、もう着用できない古い民族衣装の麻の繊維から生成された紙に、古典的な写真印刷技術のゴム印画手法を使って転写するという、工芸的要素を用いた作品制作を行い、紙面には地元の刺繍職人によって施された、ウクライナの伝統的な刺繍が埋め込まれています。
撮影後にその地がユーリーの曽祖父が生まれた土地であったことが発覚し、このシリーズの制作は思いがけず、作家本人にも時代を超えた贈り物となりました。
"Timeless Hutsuls"は、民族衣装史のアーカイブであると同時に、ユーリー・ビラク本人の個人史としても存在し不朽のものとして紡がれていきます。 ユーリーは、不確かな未来に対して人々が抱く希望と恐怖の狭間で確かに積み上げられてきた歴史が存在すること、そして自身が体験した覆われた歴史との思いがけない邂逅の証を作品を通して届けようとしています。


Youry BILAK ユーリー・ビラク | Timeless Hutsuls ーウクライナ フツルの民族衣装ー KG+ SPECIAL EXHIBITHON
会 期:2022年4月8日(金)~5月6日(金)月曜~金曜 10:00-20:00 
休 館:土曜・日曜・祝日 ※5月3日~5月5日のみ 10:00~17:30特別開館
会 場:ワコールスタディホール京都 ギャラリー
入場料:無料
キュレーター:上村優 (Art agent kaïchi)
主 催:KG+
協 賛:ワコールスタディホール京都
後援:在日ウクライナ大使館

詳細はこちら
<問い合わせ>
展覧会に関するお問い合わせは、KG+までお願いいたします。
KG+ お問い合わせはこちらから>>


Youry BILAK|ユーリー・ビラク
1961年生まれ。フランス人、現在パリを拠点に活動。両親はウクライナ人であり第二次世界大戦時に移民したため、ウクライナの文化に親しみながら幼少期を過ごす。 1983年にウクライナに初めて渡り、現地の舞踊を中心とした文化に感銘を受ける。以降は、舞台での活動やワークショップを基軸に、パリのモガドール劇場をはじめ、ヨーロッパやNYで舞台役者、監督、劇場内での写真家として幅広く活動を行う。 2000年に入り、本格的に写真家としての活動に転向。2004年から2010年にかけては、ウクライナのフツル民族衣装や文化をまとめた「Timeless Hutsuls(タイムレス フツル)」シリーズや、2011年以降はウクライナの地下鉱山で働く労働者を撮影した「Miners du monde(世界の鉱夫)」シリーズを展開。br> そして、2014年にウクライナで起こったマイダン革命をきっかけに、現在まで続くロシア-ウクライナ間問題にも焦点をおき、戦争に携わる兵士、ボランティア、医者、そしてそのすぐ傍に存在する市民の日常生活を撮り続けている。


<ユーリー・ビラク「ウクライナ フツルの民族衣装」展に際し>
グローバル化する世界の中で、ひとりの作家がある地域に脈々と根ざす伝統的な衣装や暮らしといった文化に強い興味を持ち、6年におよぶ撮影を行う。後にその場所は自身のルーツ(曾祖父の出生地)であることを知る。br> 自身が魅了され記録として残したいと思った文化アーカイブが実は自身のルーツでもあったという物語は、普遍性と個人の独自性に関わる話として、新たな意味と魅力を持ちました。地域、個人、文化のもつ意味を、美しい民族衣装を着た美しい表情のポートレートが私たちに語りかけます。br> 私たちワコールスタディホール京都がこの展示の開催を決めた時、ウクライナを取り巻く社会的な緊張は既にそこに在りましたが、まだ現在のような戦中状況にはありませんでした。この展示そのものが、ある種の「政治色」や「特定の国や社会に対する思想」としての意味を持つことを好みません。 しかし、このような状況にある世界で暮らす一人として、この展示に触れた方々が平和の在りようについて、それぞれ思いをはせる機会になればと思います。
2022年4月8日 ワコールスタディホール京都