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●すいみんコラム
ヒトはいったい何時間まで起きていられる?
参考資料:『日本人のための睡眠雑学100』税所 弘(講談社)
不眠状態を続けた世界記録は264 時間12 分!
一切眠らない状態が長く続くと、動物は生命を維持できなくなるといわれています。
不眠状態を続けた世界記録として認められているのは、1964 年にアメリカの男子高校生による264 時間12 分(11 日と12 分)。実験には最初2 人の友人がつきそい、最後の90 時間はスタンフォード大学の睡眠学者が立ち会って行われました。
このときは、実験開始から3 日で記憶力が大幅に低下し、4 ~ 5 日目には極度のいらいら状態に。人に対して疑い深くなり、白日夢をみたり記憶障害が現れたり、簡単な計算をすることもできなくなりました。
脳が正常に機能するためには、睡眠がとても大切だということがわかります。
ここで興味深いのは、彼はこんな状態になってもわずか半日の睡眠で正常を取り戻し、その後に何の障害も残さなかったということです。眠りの質は必ずしも量だけで測れるものではなく、深く眠れば不足した睡眠を補うことができるというわけです。