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睡眠の法則

  • 毎日を充実させる睡眠の法則59

    ●睡眠の法則

    毎日を充実させる睡眠の法則59

女性の方が睡眠の満足度が低い!?

性別で異なる睡眠のあれこれ


年齢を重ねるほど、眠り方は変わりますが、
その変化は、性別によって異なります。

一般的に女性は、男性に比べて、
年齢を重ねるほど睡眠の満足度が低下する、
という傾向があります。

ご夫婦で一緒に眠っている場合、
「私はなかなか寝つけないのに、夫はすぐに眠ってしまってずるい」
というような相談を聞くことがよくあります。
性別によって、どのような睡眠の違いがあるのでしょうか。

vol.59_睡眠における男女の差

睡眠の質は女性の方が良いが、満足度は女性の方が低い


まず、睡眠の質、という点から見ると、
熟眠量は、男性より女性の方が多いことが知られています。
特に、女性は若い年齢のときに睡眠の質が良いです。
これは、妊娠や子育てには良好な睡眠が必要だからではないか、
と考えられています。

一方男性は、睡眠時の呼吸機能が弱く、
睡眠の質が低下しやすい傾向があります。
睡眠時無呼吸症候群も圧倒的に男性が多いです。

では、睡眠の満足度はどうか、というと、
女性の方が満足度は低く、
これは世界どの国の統計でもみられています。

睡眠への満足度が低下すれば、
よく眠れないことへの不安が高まります。
加齢に伴う睡眠障害は、女性の方が多い傾向がありますが、
それは、睡眠への不安や不満が大きくなることが要因だと、
考えられています。

ライフサイクルでは、男女ともに、
睡眠の量も質も大きく低下していく境が、
55歳にあります。

しかし、男性より女性の方が早い段階で更年期をむかえ、
内分泌機能に大きな変化が表れます。

特に夫婦間で、女性が抱える睡眠への不安や不満を、
男性に理解してもらえない、という相談が増えるのは、
45歳から55歳の間に表れる睡眠の変化の、
タイミングの違いが関係しているようです。

まとめてみると、女性は、若い頃に、
男性よりはるかに質の良い睡眠が確保されている分、
高齢になっても同年代の男性より、
本当は質の良い睡眠が維持されているにも関わらず、
若い頃とのギャップに戸惑い、睡眠の満足度が低下してしまう。

満足度が低下したとき、
男女のタイミングが異なることから
パートナーに理解してもらえないことがある、
ということです。

睡眠改善は、質の良さと、昼間の眠気の少なさ、
そして満足度の高さという、
3つの要素が満たされる必要があります。

理想を高く持てば、それだけ睡眠の満足度は下がります。
若い頃の睡眠を目指すのではなく、
今の年齢にふさわしい睡眠をつくっていきましょう。

菅原洋平 菅原洋平

作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。国際医療福祉大学卒。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ベスリクリニック(東京都千代田区)で薬に頼らない睡眠外来を担当する傍ら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集める。主な著書に、13万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』、10万部突破の『すぐやる!行動力を高める科学的な方法』など多数。

イラスト/菅原洋平
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