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睡眠の法則

  • 毎日を充実させる睡眠の法則65

    ●睡眠の法則

    毎日を充実させる睡眠の法則65

絶食を使ってからだを整える

外出自粛で太る原因は?


外出を自粛していたら、体重が増えてしまった、
ということはありませんか?

最近、体重が増えた人の、
生活習慣の傾向で目立つのは間食です。

間食は外出自粛前からしているのに、
どうして急に体重が増えたのか、
と疑問を持たれる人も多いので、
間食と体重増加の仕組みを整理してみましょう。

食事は生体リズムに、
大きな影響を与えています。

食事と食事の間の、
何も食べていない時間帯、
つまり絶食時間が長くつくられると、
その後の食事から生体リズムがスタートします。

通常、1日3食とっている場合は、
夕食から朝食までが最も絶食時間が長くなるので、
朝食を食べることで生体リズムがスタートし、
朝から元気に過ごすことができます。

健康のために朝食は大事、とよく言われますが、
それは、朝食前に十分な絶食時間があることが前提です。

充分な絶食時間、とはおおむね10時間程度。
夕食を20時に終えて、朝食を7時に食べる習慣ならば、
10時間以上絶食できています。

vol.65_絶食

だらだら食べを防ぐ


つまり、食事を使って、
どの時点が1日のスタートなのかを明確にしてもらえれば、
からだは調子を整えることができるわけです。

この仕組みを邪魔してしまうのが、間食です。
間食をすると、絶食時間が短くなるので、
生体リズムの目印が分かりにくくなります。

特に、夕食から朝食の間に間食をすると、
朝食までの絶食時間が短くなるので、
それだけ朝食をとったときに
生体リズムをスタートさせる力が弱まってしまいます。

そうは言っても、間食を我慢するのは、
なかなか難しいものです。

そこで、絶食を上手に使いこなせるために、
2つの方法を試してみましょう。

1つ目は、間食の時間帯を決める方法です。
食べ物をつまみながら仕事をする、
という感じでだらだら食べ続けると、
絶食時間がなくなってしまいます。

食べるならば食べる、というように、
間食をする時間帯を決めて
そのときの間食をしっかり楽しんでみましょう。

生体リズムに影響が少ないのは、
朝食から昼食までの時間帯です。

リモートワークなどで、
時間が自由にコントロールできるならば、
このタイミングに間食を楽しむ時間帯をつくってみるのも、
いいかもしれません。

2つ目は、食べ続けてしまうのを防ぐ方法です。
脳は、先行きの見えない状況に対しては、
行動をうまくコントロールすることができません。

お菓子を袋から直接食べていませんか?
袋に手を入れて食べる場合、
どのくらいお菓子が残っているか見えません。
脳にとっては、先行きが見えないので、
次の行動を予測することができなくなってしまうのです。

そこで、お菓子を皿に盛ってから食べてみましょう。
「食べ終わり」を見ることができれば、
行動の予測が立ち、食べ終わったところで
切り上げることができます。

外出によって、朝の光や夕方の、
最高体温がつくられていたときに比べて、
外出自粛時は、生体リズムを固定する力が、
弱くなっています。

それだけ、食事と絶食による、
リズムの影響が大きくなっているのが、
間食で急に太ってしまう原因です。

能動的に間食を楽しんで、
絶食の恩恵をしっかりと受けられるようにしてみましょう。

菅原洋平 菅原洋平

作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。国際医療福祉大学卒。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ベスリクリニック(東京都千代田区)で薬に頼らない睡眠外来を担当する傍ら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集める。主な著書に、13万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』、10万部突破の『すぐやる!行動力を高める科学的な方法』など多数。

イラスト/菅原洋平
※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
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