vol.4-1 陶磁器デザイナー/陶板画作家SHOWKOさん

焼き物 × Trèfle 1

330年続く窯元に生まれ、現在、陶磁器デザイナー・作家として、国内外でご活躍のSHOWKOさん。
「ワコールのデザイナーの方とお話してみたかったんです。」というSHOWKOさんの一言から今回、ワコールの〈Trèfle(トレフル)デザイナー、堀田 佳余との対談企画が実現しました。


同じ京都の地で長年受け継がれたトラディショナルな遺伝子を持つ2つのブランド、
SIONE(シオネ)〉 とワコールの〈Trèfle(トレフル)〉。


2人のクリエーター対談を2回に渡ってお届けします。


SHOWKO(以下S):このランジェリーのレースは、繊細なお花の柄が私が描く焼き物の絵柄と親和性があるように感じるんです。



堀田(以下H):私も同じ思いでした!このレースは一見、大花が主役のようでいて実は細かな葉脈の表現が全体のイメージを決めると考えているんです。



S:凄くわかります!繊細さと大胆さがお互いを引き立てあうような。


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H:
SIONEの器は真っ白なベースに金の文様がアイコニックで印象的ですね。




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S:
ベースの白は、実は土の本来の色なんです。焼く際には大変な技術を要するので、有田や波佐見の熟練の職人さんのもとで生地の制作をして、それを京都の工房で絵付けをしてからもう一度焼くという工程です。
だから「SIONEの器は有田焼か?京焼か?」とよく聞かれるのですがどちらも名乗ってはいません。産地の技術を繋ぐ、新しいmade in Japanになればと思っています。




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H:ワコールにも熟練の職人さんのようなスタッフがいるんです。ブラは通常、40個以上のパーツを人の手で縫製していますが、パターンや縫製の熟練スタッフの技術なくしてはカタチにできないデザインもトレフルには多くあるんです。



S:そうですよね、ひとりではできない。



H:支えられていますよね。






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H:下着は肌に直接着けるので肌ざわりや着けごこちがダイレクトに伝わりますが器の場合はどうですか?



S:
「器でお茶の味は変わる」とも言われます。
手に取って、口を付けた時の質感や厚みが五感に響くのだと思います。 「いいもの」って、自分を高めてくれたり、精神的に豊かになる。 器ってなくても生きてはいけるものだからこそ、こころの贅沢を感じて頂けるものを作りたいと思っています。





後編へ続く)



(撮影場所:SIONE銀閣寺本店


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SHOWKOさん/SIONEブランドデザイナー・陶板画作家

京都出身。330年続く京都の茶陶の窯元に生まれる。
佐賀での修行の後、2005年より自身の工房「SpringShow Studio」にて独特の技法での陶板画制作をはじめる。その後、デザイナーとして平面の構成・デザインに携わり、他業種の経験をもとに、プロダクトの可能性を探求。2009年10月同年ブランド「SIONE(シオネ)」を立ち上げる。2019年より河原尚子から「SHOWKO」に改名。SHOWKO名義としての陶板画制作、プロダクトデザイン、ブランディングや茶会などを通じて、現代に添ったもてなしの文化を創っている。

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Trèfle(トレフル)

宮廷文化が花ひらいたヨーロッパにおける、豪華で煌びやかな世界。
広大な敷地に建つ宮殿、完璧に整えられた庭園。
眩いシャンデリアのもとでは、華やかに装った人々の笑いさざめく声が満ちている。

その壮麗な美は、いまもなお女性たちを魅了し続けて。

夢のごとく豊かな輝き−美しさの芸術『トレフル』

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