ワコール人間科学研究開発センター長挨拶

アパレルメーカーになぜ研究所が必要か。
その答えは約半世紀前、研究所創立時に創業者(塚本幸一)と初代所長(玉川長一郎)との間に交わされた
※「モロコ論争」と言われる議論の中にあります。
「経験を科学して理論にし、知恵を組織に蓄積する事」が重要ということで意見が一致し、
その基盤として人間科学研究開発センターが生まれました。独自のデータベースと理論構築によって、
熟練者が辞めても組織のレベルを維持できるだけでなく、最新のテクノロジーを活用する事が容易になります。
私たちの研究の基礎である女性の「身体」の視点から、「美」、「快適」、「健康」を研究し理論化していく事は、
製品の品質維持だけでなく、ビジネス領域拡大までも可能にする当社の継続的発展の礎となっています。

ワコール人間科学研究開発センター長

※「モロコ論争」
モロコは鯉科の琵琶湖の固有種。塚本と玉川は釣り仲間。玉川は魚の習性やデータの重要性を訴え、塚本は直観と経験の有効性を訴えて議論。
最終的に二人は、経験や知恵を科学して組織に浸透させる事が継続的な企業をつくるために必要という認識で一致し研究所設立に至ったというエピソード。