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睡眠の法則

  • 毎日を充実させる睡眠の法則62

    ●睡眠の法則

    毎日を充実させる睡眠の法則62

首の痛みといびきを防ぐ

画面をのぞき込む姿勢で無呼吸のリスクが高くなる?!


寝ている間や起きたときに首が痛い、
という相談を受けることがあります。
「枕を変えた方がいいでしょうか」と言われますが、
まずは、普段の姿勢から見直してみましょう。

首を形成する頸椎は、
横から見ると前方に少しカーブした、
湾曲を描く形になっています。

この正常な前弯カーブが乱れると、
首や背中、腰の筋肉に負担がかかり、
痛みやこりが生じます。

頸椎は全部で7つありますが、
第1、第2で構成される上位頸椎と、
第3から第7で構成される下位頸椎に分けられます。

上位頸椎は、頭を動かす役割があります。
座って真っすぐ前を見た姿勢から、
パソコンやスマホを見るときに、
首はどんな動きをしていますか?

画面をのぞき込むように、
首を前に突き出す姿勢をとっていたら、
頸椎の前弯が乱れているので注意が必要です。
首を動かさずに、頭だけを下に向けて、
画面を見てみましょう。

第1、第2頸椎は、頭の後ろの骨が、
くぼんだあたりに位置します。
顎よりもずっと高い位置、
ちょうど両耳の穴くらいの位置にあります。

この位置から頭は前に傾けられます。
両耳を貫くように横に細い棒が走っていて、
それを軸に頭が前後するようなイメージで、
頭を動かしてみましょう。

こうすると、首の湾曲は変えずに、
画面を見ることができます。

画面をのぞき込む姿勢をとっていると、
睡眠中にも頸椎の後屈が助長され、
下位咽頭腔の気道が狭窄してしまいます。

さらに口が開きやすくなり、
鼻咽頭腔も狭窄します。
頸椎が過度に後屈する姿勢で
いびきや睡眠時無呼吸症候群のリスクが上がるのです。

普段から、両耳の軸を意識して、
頭だけを動かすようにしていると、
睡眠中の姿勢も変わっていきます。

頭から肩まで隙間なく埋める


普段の姿勢を変えたうえで、
枕を選ぶときは、
頸椎の前弯位を維持する物を選びましょう。

やや硬めで10cm程度の高さ、
頭部だけでなく頚部も支える物を使用すると、
咽頭腔が広がることが、
研究で明らかになっています。

とは言っても、枕を新調する必要はありません。
今お使いの枕で、頸椎の前弯位をサポートしてみましょう。
バスタオル丸めて円柱状にし、
枕の手前側の縁にぴったりとつけます。

vol.62_首の痛み
仰向けに寝たときに、
バスタオルが首の下をサポートして、
頭から肩までの隙間がなくなります。
これで、余計な負担がかかりにくくなります。

朝起きたときに首が痛いと、
1日のスタートが憂うつになりがちです。

日中に、頭と首を別々に動かす姿勢をつくり、
睡眠中に、首の前弯を支える姿勢をつくることで、
首の痛みから解放されましょう。

菅原洋平 菅原洋平

作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。国際医療福祉大学卒。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ベスリクリニック(東京都千代田区)で薬に頼らない睡眠外来を担当する傍ら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集める。主な著書に、13万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』、10万部突破の『すぐやる!行動力を高める科学的な方法』など多数。

イラスト/菅原洋平
※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
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