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睡眠の法則

  • 毎日を充実させる睡眠の法則66

    ●睡眠の法則

    毎日を充実させる睡眠の法則66

早く起きすぎる対策は

早く起きすぎるのを防ぐには


まだ暗いうちに目覚めてしまい、
朝まで眠れない・・・。
家族を起こさないように気をつかって、
憂うつな時間を静かに過ごす。

そんな早朝の目覚めは、
生体リズムの仕組みをつかって
解決しましょう。

vol.66_早朝覚醒 早朝の目覚めを解決するために、
先に修正しておかなければならないのは、
「規則正しい生活」の概念です。

私たち日本人は、子どもの頃から、
「早寝早起き」が大切だと教育されているせいか、
「規則正しい生活」=「早寝」という、
考えを持っている人が多いです。

この考えがあると「睡眠が乱れているようだから、
今晩はしっかり眠ろう」と早めに就寝してしまいます。
これで、睡眠のリズムが前倒しされてしまうのです。

生体リズムの仕組みに従って、
「規則正しい生活」=「起床をそろえること」
と修正しましょう。

年齢を重ねると、早く起きるようになってしまう、
ということは、よく世間話の話題にのぼります。
この理由は2つあります。

1つは、長い睡眠が維持できずに、
早く起きてしまうということ。
これは、基礎代謝の低下や睡眠中の情報処理作業が、
短時間で済むようになってくることが、
由来しています。

もう1つは、1日の長さを決める役割をしている、
メラトニンの量が減ってくることで、
リズムが前倒しされてしまうことです。
メラトニンが減ると、リズムを維持する力が弱くなり、
早く眠くなって、早く起きるようになってしまいます。

この年齢による変化自体は悪いことではなく、
むしろ、睡眠のリズムを、自分の好きなように、
ずらせるようになる、ということですが、
早朝の不快な時間帯はなくしておきましょう。

遅寝遅起きを30分ずつ繰り返す


早く起きてしまう対策は、
就寝を遅らせることです。

夕食後に眠くなって、うとうとしてしまうと、
0時から2時ごろに起きてしまう、
ということがあると思います。

その場合、まずは、この夕食後のうとうとをなくしてみましょう。
振り返ってみると、うとうとする場所が決まっているはずです。
例えば、テレビの前のソファ、というように。

そこに座ったら眠る、というパターンを、
脳が学習しているので、疲れていない日や休日に、
あえてそこに座らないようにしてみてください。
脳に、新しい動線を覚えさせるのです。

次に、いつも就寝する時間帯より、
就寝を30分だけ遅らせてみましょう。

眠気を30分我慢して就寝します。
まだ暗いうちに目覚めたら、
時計を見ずに、頭がスッキリしているか、
からだが軽くなったか、という、
睡眠感をチェックしてみましょう。

スッキリしていたら、
大抵3時間以上は眠っていることが多いので、
そのまま時計を見ずにベッドで過ごします。
このとき、目覚めが少しだけ遅くなっていることが多いので、
次の日は、さらに30分就寝を遅らせてみます。

このように、ずるずる就寝を遅らせていき、
朝方に向けてコンパクトに睡眠をまとめていきます。
まずは、長く眠るよりも、
睡眠が分散しないことを目指しましょう。

目標の時間帯まで眠れるようになったら、
そのまま就寝時間を2週間維持してみましょう。
2週間以降で、少し早く眠りたいときは、
また30分程度、就寝を早めて調整をしてみましょう。

菅原洋平 菅原洋平

作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。国際医療福祉大学卒。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ベスリクリニック(東京都千代田区)で薬に頼らない睡眠外来を担当する傍ら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集める。主な著書に、13万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』、10万部突破の『すぐやる!行動力を高める科学的な方法』など多数。

イラスト/菅原洋平
※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
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