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睡眠の法則

  • 毎日を充実させる睡眠の法則127

    ●睡眠の法則

    毎日を充実させる睡眠の法則127

朝日で寝ているときのかゆみが減る!?


空気が乾燥する季節になりましたね。
この時期に多く聞かれる悩みは、かゆみです。

夜中に、体がかゆくて目覚めてしまう。
そんなときは、
お肌の保湿が欠かせないわけですが、
かゆみは、睡眠の深さとも関係があります。


vol127_朝日で寝ているときのかゆみが減る!?
睡眠の深さは、下の3段階に分けられます。
・第1段階 眠っていたという意識もないくらい浅い睡眠
・第2段階 眠っていたと自覚できるくらいの浅い睡眠
・第3段階 深い睡眠

アトピー性皮膚炎の方の睡眠を調べた実験では、
体をかく動作は、第1段階のときに起こりました。

つまり、浅い眠りの時にかゆみが発生することになります。

体をかいた刺激が覚醒刺激になり、
睡眠が浅くなる傾向があるので、
浅い眠りが続き、かゆみが続きやすくなります。
最終的に目が覚めてしまうことも。

ただ、
かゆみがあるのに
かく動作を我慢するのも難しいですし、
そもそも睡眠中に体をかかないようにすることは難しいですよね。

この研究では、
かゆみで目覚めないためのヒントが得られています。
それは、
第3段階の深い睡眠がとれているときには、
体をかくことは少なくなっていた、ということです。

このことから、
深く眠ることができれば、
体のかゆみによる悩みは少なくなる可能性があります。

深い睡眠を得るためには、
睡眠のリズムを整える必要があり、
それは、
脳の中の視交叉上核(しこうさじょうかく)という部位が司っています。

実は、
こんなマウスの実験があります。

体をかいている人を見ると、
なんだか自分もかゆくなってくる、という経験がありませんか?
マウスにもこの現象が見られます。
そこで、体をかいているマウスの映像を見せて、
体をかく動作を誘発させます。
そのうえで、
視交叉上核を刺激すると、
体をかく動作が減った、というのです。

この結果からも、
睡眠のリズムを整えると、
体のかゆみが減る可能性があると考えられるのです。

日常生活に置き換えると、
朝、目覚めたら窓から1m以内に入り光を浴びることで視交叉上核を刺激することができます。

脳に光を届けて、
視交叉上核を刺激することも、
かゆみ対策に加えてみましょう。


菅原洋平 菅原洋平

作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。国際医療福祉大学卒。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ベスリクリニック(東京都千代田区)で薬に頼らない睡眠外来を担当する傍ら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集める。主な著書に、13万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』、10万部突破の『すぐやる!行動力を高める科学的な方法』など多数。

あなたの人生を変える睡眠の法則2.0
著書:あなたの人生を変える睡眠の法則2.0

イラスト/菅原洋平
※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
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