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睡眠の法則

  • 毎日を充実させる睡眠の法則137

    ●睡眠の法則

    毎日を充実させる睡眠の法則137

眠るために頭を鎮めるメモ


「そろそろ眠る時間だな」というタイミングで、
嫌なことを思い出したり、
明日のことで最悪な事態を想像してしまったりして眠れない、
ということはありませんか?

そんなときに、
気晴らしや現状をチェックするつもりで
SNS等を見ると、
気持ちがソワソワして余計に眠る気にならなくなってしまいます。

眠る前は、
脳の活動は鎮めておきたいものです。

なかなか考え事が治まらないときは、
「思考の変換」をしてみましょう。

具体的に目の前にあるものではない「抽象的思考」をしているときは、
何について考えているのかを覚えておきながら考えを進める必要があり
それは、とても不安定で、脳にかなり負担がかかります。

そこで、
考えていることを紙に書いてみます。

vol137_眠るために頭を鎮めるメモ
紙に書いてみると、
考えていたことは、
その空間に実在するものになったので、
これで、「抽象的思考」は、「空間的思考」に変換されました。

思考や記憶をまとめるとき、
脳の中では『海馬』という領域が関わっています。

「抽象的思考」をしているときは
『海馬』では、
家の周りの地図をつくるときと同じように、
思考の地図がつくられるように働きます。
迷路を歩きながら地図をつくるような作業をしているのです。

その作業に対して、
紙に文字という記号を使って空間の目印をつくってあげると、
地図をつくる負担はぐっと減り、
余計なエネルギーの消費を抑えることができるのです。

就寝前に限らず、
ぐるぐると思考がまとまらないときは
考えたことをどんどん書き出してみましょう。

覚えておくために書くわけでも、
誰かに見せるために書くわけでもありません。
「抽象的思考」を「空間的思考」に変換するための作業なので、
メモの体裁を整える必要はありません。

どんどん書いていくと、
大変なことだと思っていたことも、
そう大したことはない、と思えるはずです。

この話をすると、
「スマホでメモをするのでもよいか?」と聞かれることがあります。

スマホでメモしても、
思考を言語化することはできますが、
空間的思考への変換は果たせません。

紙という実在のものに思考を置いていくつもりで、
ぜひ、手で書き出す作業を試してみてください。


菅原洋平 菅原洋平

作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。国際医療福祉大学卒。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ベスリクリニック(東京都千代田区)で薬に頼らない睡眠外来を担当する傍ら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集める。主な著書に、13万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』、10万部突破の『すぐやる!行動力を高める科学的な方法』など多数。

あなたの人生を変える睡眠の法則2.0
著書:あなたの人生を変える睡眠の法則2.0

イラスト/菅原洋平
※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
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