スマートフォンサイトはこちら

ときめき × 未来【2013】 ワコール・京都精華大学 産学連携プロジェクト

メッセージ

井上 斌策
京都精華大学 デザイン学部
プロダクトデザイン学科 学科長•教授
井上 斌策

  ときめく未来に向けての創造プロジェクトをバージョン3まで育てあげて頂き、ご指導くださいましたワコール・ウンナナクールのみなさまと、それにこたえてくれた学生諸君に深く敬意を表します。「次世代」をテーマにした今回は新しい価値発見を切り口に多角的な視点でインナーブランドデザインを提案していただきました。先鋭で斬新ばかりが問われて来た時代にあって、「心地よい」や「魅せる」文化の再発見、グローバルな視点も含めた問題解決にクリティカルな発想思考を加えたプロセスは産学プロジェクトならではの成果であったと感じました。プレゼンテーションに際しましてはストーリー性の希薄さ等からせっかくの提案が充分に伝わりにくかったモノも有りましたが、市場や開発に際してのフィロソフィを明確に持って進まねばデザインは成立しないことを、企業の真摯で厳しい現場姿勢を学ばせて頂ける機会を頂けたおかげで、実感として習得できたと思います。プロジェクトを継続発展して行く努力を更に重ねる事がご指導頂きました各位に報いる唯一と思っています。

米本
昌史
京都精華大学 デザイン学部
プロダクトデザイン学科 准教授
米本 昌史

  今回でとうとう3回目をむかえるに至りました。日本を代表しうる企業との産学連携が、ここまで継続できるというのはそうそうに成し得ることではありません。このプロジェクトに関わる者全員が一丸となって、真剣に取り組んできた証であると思っています。毎年、授業が開始される前年から、月1回、ワコール総合企画室とウンナナクールのプロジェクトスタッフのみなさんと共に、その年の反省の元、プロジェクトの進行を詰めていきます。特に今回はウンナナクールの木村部長から提案のあった制作テーマごとに、毎回、学生間で意見を交わし確認するという作業の徹底が良い方向に行ったと感じています。

  その木村部長が今回を最後にプロジェクトを離れ、しかもご自身で事業を立ち上げ、日本のモノづくりに挑戦されるということ。本当に頑張って下さい。そして本当にありがとうございました。木村部長のモノづくりに対する思いはしっかり、このプロジェクトの幹となっています。

  今年はこれまで一番多い19作品でしたが、どれもみな力作でした。個々の力作が集合し、本当にすごいプロジェクトだったと実感しています。

増田 由貴奈
京都精華大学 デザイン学部
プロダクトデザイン学科 助手
増田 由貴奈

  今年で3回目となる、産学連携プロジェクト『ときめき×未来』。回を重ねるごとに難易度が高まる中、アイデアの要素探しや、自信のアイデアに"気付く"作業に苦労されたのではないでしょうか。今回、プロジェクトに参加した19名。それぞれの想いはあると思いますが、全員、最終発表まで辿り着く事ができ、私は嬉しい心持ちです。19名、19名分のイメージや考えがあり、気付きがあり、アイデアが生まれ。そして、19通りの作業の進め方があり、19個の形になる。試行錯誤しながら前に進む姿を間近で見させてもらった私には、とても勉強になる期間でした。皆さんも、メンバーと切磋琢磨しながら、客観的に自身を見つめられる良い機会であったのではないかと思います。この機会が、皆さんのときめく未来への材料となるよう、大切に、アイデアの引き出しにストックしておいてください。ストックした材料は、様々な組み合せによって、また違った表情を魅せてくれるはずです。19名の引き出しに、素敵なアイデア作品とともに、素敵な時間がストックされたことを願って。

堀之内 朝広
株式会社ウンナナクール
代表取締役
堀之内 朝広

  4ヶ月にわたる活動、大変お疲れ様でした。今回は女性の比率が高く、ユーザーならではの着想、提案は過去2回とはまた一味違う、興味深いものでした。ウンナナクールにとってこのプロジェクトは、想定ユーザーに近い皆さんと下着のことを真剣に考えるまたとない機会であり、参加者の皆さんにはもちろん、活動を支えていただいた関係者の方々に深く感謝いたします。

  実用・機能と情緒・デザイン、何に重きを置き、どう組み合わせて新たな価値を提案するか?ブランド事業はそのブランドアイデンティティを維持しながら常に新しい価値を提供する活動の繰り返しです。市場を知り、種を見つけ、その市場性を探り、具体的な「もの」に落とし込み、値付けし、適切な場所と方法で売り出す。このプロジェクトは下着がテーマですが、どのような業種、業界に進んでもこのプロセスや考え方は共通だと思います。苦しみながらも最終プレゼンまでまとめ上げた経験が、今後の皆さんの活動に活かされることを切に希望します。

木村 蘭平
株式会社ウンナナクール
商品部長
木村 蘭平

  例年のリサーチ、作品制作に加え、今年度はマーケティング活動を意識してプロジェクトを進めました。そのためか、過去に比べ現実の市場で販売できそうな作品が数多くありました。最終発表会後、あの作品を商品化してはどうかという声を、様々な人から例年になく多くいただきました。作品だけでなく、展開方法、販売促進策、どれもが年々レベルが上がっていると思います。先輩から後輩へ、心意気や質へのこだわりが伝わっているのではないでしょうか。学生の皆様の努力に感謝しています。社会人、学生が心をひとつにし、経験があるからこその知恵、経験がないからこその新しい発想を融合させるプロジェクトは、私たちにとってもすばらしい刺激になります。真剣な学生の皆様の姿を見て私たちも本気で取り組んできました。毎回のことですが、講義が終わると力尽き、ぐったりとしていました。今年も楽しく、刺激的な経験をさせていただきました。先生、学生の皆様、本当にありがとうございました。

正垣 敏男
株式会社ワコール 総合企画室
広報•宣伝部 宣伝企画課長
正垣 敏男

  プロジェクトも3年目を迎え、内外からも注目され、学生の皆さんへのプレッシャーも相当なものだったのではないでしょうか。そんなプレッシャーの中、そして限られた時間の中、全員からすばらしい提案をいただけたと思います。「プロダクトデザイン」に世の中が求めているのは、「芸術品」ではなく、「商品」にできるかどうか。そのために必要なのは、優れたアイデアやデザイン、作品の完成度だけではありません。それらを、社内や周囲の人たちに理解してもらうこと。そして、世の中の人たちに理解してもらうこと。そのためには、しっかりと「伝わる」プレゼンテーションが必要です。3年間を通して感じたことは、作品の完成度もさることながら、その重要なプレゼンテーションのレベルが年々高まっていることです。これも普段からの、先生たちのご指導の賜物だと思います。私たちにとっても毎年、いい刺激となっています。今後もいい意味で、お互いに切磋琢磨していきましょう。

杉本 豪之
株式会社ワコール 総合企画室
広報•宣伝部 宣伝企画課
杉本 豪之

  特に今年は、過去の実績を踏まえ、より"エンドユーザー"を意識し、"販売価格の設定"などコスト認識を強化しました。ターゲットを想定しながら、マーケティング4Pの概念を取り入れ、それぞれのインナーが持つブランドメッセージや、プロモーション、販売場所、展開方法まで意識しながら進めてきました。消費者でもある学生と共に"身にまとう"という本来の意味や機能を見つめ直し、自由で純粋な視点から、さまざまな可能性を秘めたアイデアがたくさん生まれてきました。今年も予想以上の成果を出していただいたと思います。私たちも、既成概念にとらわれない発想を見せていただき、得るものが多くありました。今年は新たにCOCON烏丸でのギャラリー展示も開催しました。一般の方々にも開放でき、"地域における大学+企業"という試みをさらに発展させることができたかと思います。今後も新しい取り組みができるよう努めていきます。

※4P...マーケティング戦略の立案・実行プロセスの主な要素。製品(product)、価格(Price)、場所(Place)、販売促進(Promotion)の頭文字を取って4Pと呼ばれる。

丹羽 祐一
株式会社ウンナナクール
商品部MD
丹羽 祐一

  産学連携ときめき×未来プロジェクトへ参加した学生の皆さん。このたびはタイトなスケジュールの中で熱心に取り組み、素敵なアイデアがたくさん生まれましたね。お疲れ様でした。様々なリサーチをしたり、徹夜で作業といった経験はきっとこれからの糧になると思います。

  プロジェクトの中でもお話しましたが、ただ目新しいモノを作ろう、というだけでなく、なぜこの商品・デザインを作りたいのか、この商品によってどんな人にどのようになってもらいたいのか(感じてもらいたいのか)ということを忘れずに今後も創作活動に取り組んでもらえたらと思います。

高木 映子
株式会社ウンナナクール
商品部プランナー
高木 映子

  3ヶ月半お疲れ様でした!

大変だったとは思いますが達成感はあったのでは!

私はプロジェクトには、途中からの参加でしたが学生の皆さんのがんばりを肌で感じることができ、刺激的な時間でした。

ワクワク、ドキドキでとても楽しかったです!

短い時間でしたが、皆さんと一緒に活動できたことをこころより感謝しております。これからも、ものつくり!楽しんでいきたいと思います。

プロジェクト関係者のみなさまお疲れさまでした。ありがとうございます。

野村 容子
株式会社ウンナナクール
商品部デザイナー
野村 容子

  第1回や第2回よりもレベルアップした内容にも関わらず、アイデアソースの時点から多くの学生がビジョンをはっきりと持って取り組んでおられたことに頼もしく感じたのを覚えています。その後進むにつれ、お客様の視点で本当に物として存在意義があるか、楽しいか、喜んでもらえるかなどをしっかり追求できた学生が印象に残る作品を残してくれていたように思います。

  今回も既成概念を取っ払った多くのアイデアやチャレンジを見せていただき、凝り固まった脳に本当に良い刺激をいただきました。これからも世の中をデザインでより良いものにする学生の皆さんの活動を、心から応援しています。