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産婦人科医・高尾美穂

「もしかして、わたし更年期障害?」教えて高尾美穂先生!

女性のからだとこころのお悩み相談「ワコールフェムケアポータルサイト すっきりQ&A」をスタートします。産婦人科医・高尾美穂先生のやさしい笑顔とスパッとした回答ですっきり整ってください! 今回は「更年期」に関する質問を集めました。(このQ&Aは、2022年10月3日ワコールフェムケアポータルサイトが高尾美穂先生をお招きして開催したインスタライブの際のQ&Aをもとに再編集したものです。聞き手:ワコールフェムケアポータルサイト編集部)

相談テーマ「もしかして、わたし更年期障害?」

更年期障害についてどこかで見聞きしたぼんやりした情報をもとに、「もしかして、私、更年期障害?」と不安に思う方が多いことがわかりました。ちょっと心配、という方は高尾美穂先生の回答を参考にしてみてくださいね。

Q.
更年期障害は若年層にも起こりえますか?
A.高尾美穂先生の答え
月経が順調に来ていれば、いま起こっている不調の原因は更年期障害ではありません。ほかの原因を考えましょう。

高尾美穂先生(以下、高尾先生):
よくいただくご質問です。

まず、月経が順調に来ているよという方であれば、「更年期ではない」が答えですね。更年期になると、卵巣でホルモンがつくれなくなっていきますので、月経周期がばらつき始め、次第に来なくなります。月経が順調に来ているのであれば、更年期とはいえません。

ただ、「更年期のような不調」をご本人が感じているから、こういう質問をくださるんですよね。たとえば汗やほてりといった、更年期と思えるような症状が起こっているのかもしれません。最近、生活習慣の乱れや仕事のストレスなどはありませんか? 生活習慣の乱れやストレスから自律神経の微調整がうまく働かなくなり、さまざまな不調が起こっていることが考えられます。

Q.
45歳ごろからストレスを感じると耳鳴りがします。更年期障害でしょうか
A.高尾美穂先生の答え
他の病気ではないという診断があり、月経周期がばらつき始めているのであれば更年期障害の可能性もあります。まずは耳鼻科へ行きましょう。

高尾先生:
「この耳鳴りは更年期の不調です」という診断を下すためには、他の病気ではないことを確認する必要があります。ですから、耳鳴りがしたら、まず耳鼻科の先生に相談をしましょう。これは、すごく大事なことなんですよ。ちゃんと他の病気ではないと否定ができて、月経周期がばらつき始めているというのであれば、それは更年期の不調かもしれません。そういうステップを踏んでから、私たち産婦人科医の分野になります。更年期が始まっていてもおかしくない45歳とはいえ、更年期の不調だと思い込まないことが大切です

今回は「もしかして、わたし更年期障害?」と心配する声や、更年期ならではの悩みについて、産婦人科医・高尾美穂先生にアドバイスをいただきました。更年期かどうかは「月経が順調に来ているかどうか」が判断材料となります。月経周期が安定している場合は更年期以外に原因がありそうです。また、まずは、症状に合わせた病院にかかることが大切です。原因や対処法がわかると安心できます。からだの変化を放置せず、かといって心配しすぎず、自分らしいここちよさを手に入れていきたいですね。

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