すいみんコラム
  • 毎日を充実させる睡眠の法則101

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    毎日を充実させる睡眠の法則101

暗闇ヨガでぐっすり


最近、以前に比べて眠りが浅くなったと感じることはありませんか?

深い睡眠を得るためには、
内臓の温度である深部体温が速やかに、下がる必要があります。

しかし、この深部体温の低下は、
年齢を重ねるにしたがって
小さくなっていくことが明らかになっています。

深部体温を24時間測定した研究では、
若年成人と高齢者では異なる波が観察されています。

若年者でも高齢者でも、
起床11時間後が目安の最高体温は、37.2度程度です。
一方、起床22時間後が目安の最低体温は、
若年者では36.2度まで下がるのに比べて、
高齢者では36.4度までしか下がりませんでした。

この体温低下の差が、
睡眠の質の差となり、
「眠りが浅くなった」と感じることがあるわけです。

では、
睡眠中に深部体温を意図的に下げれば
睡眠の質が上がるのではないか、
ということで、
就寝前に氷を食べて深部体温を下げる実験がされています。

結果は、
深部体温が下がっても
強い眠気が来ることや
睡眠の質や満足度に改善はみられませんでした。

睡眠中だけの深部体温低下だけではなく、
日中に深部体温が上がり、夜間に向かって下がっていく体温変化の波があることが
睡眠には重要なのです。

深部体温のリズムを強化するために、
起床11時間後にスクワット10回程度の運動が必要です。
1分程度でできるので、それほど大変ではないと思います。

運動強度よりも、重要なのが、運動の頻度です。
週の日数のうちの過半数である週4日以上で、
起床11時間後に体温が上がるリズムをつくる必要があります。


起床11時間後に深部体温を上げることができていると、
就寝1時間前にヨガなどで体温が上がったときに、
その反動でより深部体温が低下しやすくなります。

ヨガで寝つきがよくなったり、
ぐっすり眠れた感じがしたりするのはこのためです。

この夜の時間の深部体温の低下を促進する因子が
もう1つあります。

それは、光です。
夜間の部屋の照明が明るいと、
眠るためのホルモンであるメラトニンが減って、
睡眠の質が低下するのですが、
光はメラトニンを減らしてしまうだけではなく、
深部体温を下がりにくくしてしまうのです。

眼球には、
視覚イメージをつくる細胞だけではなく、
光を感知する細胞があります。
この細胞が、体内時計をつかさどる視交叉上核(しこうさじょうかく)という脳の神経核に関与しているのですが、

視交叉上核を介さずに体温を低下させ、
睡眠を増大させる効果に関与していることが示されています。
そこで、
夜の時間帯にヨガを行うなら、
そのときに部屋の照明を暗くしてみましょう。

vol101_暗闇ヨガでぐっすり
動画を見ながらヨガをする場合は、
動きを覚え音声だけを聞き、
部屋を暗くしてやってみましょう。

深部体温のリズムを助けるために、
光の環境も使って
より深い睡眠を得てみましょう。

菅原洋平 菅原洋平

作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。国際医療福祉大学卒。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ベスリクリニック(東京都千代田区)で薬に頼らない睡眠外来を担当する傍ら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集める。主な著書に、13万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』、10万部突破の『すぐやる!行動力を高める科学的な方法』など多数。

あなたの人生を変える睡眠の法則
著書:あなたの人生を変える睡眠の法則

イラスト/菅原洋平
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