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睡眠の法則

  • 毎日を充実させる睡眠の法則102

    ●睡眠の法則

    毎日を充実させる睡眠の法則102

「睡眠を確保するための時間の使い方」


1日が充実しなかったことで
眠る前に後悔する気持ちになると、
無目的に動画閲覧をしたり、
なんとなくイライラしたりして寝つけなくなりがちです。

また、
動画閲覧やイライラで心拍数が上がると、
睡眠の質が低下して、
途中で起きてしまうことや、
朝からからだがだるくなることがあります。

「今日はこれができた!」と
スッキリした気持ちで眠るために、
脳が疲れにくくなる工夫をしてみましょう。

私たちの脳は、
常に次の展開を予測しています。

脳が立てた予測と、
実際の行動のギャップが少なければ少ないほど、
脳は疲れずに、
高いパフォーマンスを発揮します。

例えば、
「調べものをするつもりが、スマホを手にした途端に
別のことを始めてしまい、気がついたら数時間経っていた」
ということがあると、
脳が立てた予測と実際の行動は大きく異なるので、
脳は準備していた行動を修正し続けなければならず、
疲弊してしまいます。

これが、
何もしなかったのにただ疲れてしまう原因です。

行動の結果を脳が予測しやすいように工夫すれば、
脳が疲れずに、なおかつその日の行動に満足できるようになります。

脳が予測しやすいように、
「時間」という尺度を使ってみましょう。

1つの作業にかかる時間を計ってみると、
予測の精度を高めることができます。

まずは入浴など日常的な行動にかかる時間を計ってみましょう。
「ゆっくり入浴できれば休めるのに・・・」と感じた場合、
その「ゆっくり」とは一体、何分くらいでしょうか。
入浴のために何分用意できれば満足いく休息ができるのか。
これを知るために、
スマホのストップウォッチをオンして入浴してみましょう。
すると、
準備も含めて40分かかった場合は満足して休める。
5分で終えた場合は、満足はできないけど他のことをする時間は手に入る。
このように、
短時間コース、長時間コースといったメニューを把握することができます。

メニューをはじめに頭の中で選択しておけば、
脳はその後の展開が予想しやすくなるので、
短時間でも長時間の入浴でも、それなりに満足でき、疲労しにくいです。

生活行為の所要時間を計るには入浴が一番試していただきやすいですが、
料理や整容、掃除などでも自分の作業時間を計ってみると、
脳が予測するための目安をつくることができます。

vol102_睡眠を確保するための時間の使い方
そうすれば、
5分しか時間がないのに、
30分かかる作業を始めてしまい、
時間も遅れるし作業も中途半端・・・というような事態を防ぐことができます。

これはもちろん、
仕事場面でも使えます。
メールチェックにはどのくらい時間がかかっているのか、
企画書を作るにはどのくらい時間を空けておけばよいのか、など、
作業の時間配分が分かれば、
同じ分量の作業をしていても、脳が疲れにくくなることが
実感できると思います。

忙しい中で睡眠時間を確保するのは大変なことです。
でも、ちょっとした工夫で
「今日はこれができた」と満足でき、
睡眠時間を充実させることはできます。

ぜひ、お試しください。

菅原洋平 菅原洋平

作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。国際医療福祉大学卒。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ベスリクリニック(東京都千代田区)で薬に頼らない睡眠外来を担当する傍ら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集める。主な著書に、13万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』、10万部突破の『すぐやる!行動力を高める科学的な方法』など多数。

イラスト/菅原洋平
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