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睡眠の法則

  • 毎日を充実させる睡眠の法則105

    ●睡眠の法則

    毎日を充実させる睡眠の法則105

『入浴で睡眠の質を向上させる』


寒い季節には、
お風呂でゆっくり温まってから
眠りたいですね。

vol105_「入浴で睡眠の質を向上させる」
就寝時にからだが冷えていると、
寝つきが悪く、
睡眠の質も悪くなってしまいます。

でも、
こんな経験がありませんか?

温泉旅行の際、
眠る前に温泉に入ったら
なんだかうまく眠れなかった・・・。

入浴剤を買って
楽しくお風呂に入ったんだけど、
その日は寝つけなかった・・・。

入浴がここちよいこの季節、
快眠と入浴の関係を整理してみましょう。

温泉や入浴剤で温まったのに
寝つけないことがあるのは、
深部体温リズムが関係しています。

寝つきよく、
深く眠るには深部体温が急激に下がることが条件。

温泉や入浴剤の、
硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、炭酸ナトリウム、等の成分は、
皮膚の表面に膜を形成して、放熱を防ぐので温かさが持続します。

また、炭酸ガスがお湯に溶けている場合は、
皮膚に吸収されやすく、血管が拡がり全身が温かくなりやすいです。

ということは、
いつも通りの時間に入浴すると、
ぽかぽか温かいからだのまま
就寝時間をむかえることになります。

深部体温が低下するタイミングより早く就寝するわけなので、
寝つきを阻害されてしまうことがあるのです。

通常の入浴では、
入浴後1時間以上経過してから就寝するのが目安です。

温泉や入浴剤を利用したときは、
さらに就寝を遅らせてみましょう。

足の裏や頭の上から放熱が進むと、
眠くなってくるので、
そのタイミングで就寝すれば、
温泉や入浴剤の効果で深部体温の低下は大きくなり、
寝つきがよく、深く眠れます。


もともとの深部体温リズムが整っていれば、
入浴による睡眠への効果はさらに高くなります。

起床11時間後に、
スクワット10回程度の運動を行うことで、
深部体温リズムは強化されます。

最高体温が高くなれば、
それだけ大きな落差で体温は低下します。
その途中で入浴によって一旦体温が上げられると、
反動がついてより急激に体温は低下します。

この反動を生み出すのが
入浴の効果です。

女性は男性より筋肉量が少ないですし、
年齢を重ねるとさらに深部体温の高低差がつきにくくなります。

入浴を上手に使って、
寒い季節も
快適な睡眠を手に入れましょう。


菅原洋平 菅原洋平

作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。国際医療福祉大学卒。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ベスリクリニック(東京都千代田区)で薬に頼らない睡眠外来を担当する傍ら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集める。主な著書に、13万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』、10万部突破の『すぐやる!行動力を高める科学的な方法』など多数。

イラスト/菅原洋平
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