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睡眠の法則

  • 毎日を充実させる睡眠の法則110

    ●睡眠の法則

    毎日を充実させる睡眠の法則110

『睡眠改善の天敵は先入観』


睡眠は覚えていない現象です。

それが、
眠れない不安や焦りの原因の1つ。
そこで、睡眠改善には、記録をとることをおすすめします。

記録をとることで防ぐことができるのが、
自分の睡眠への先入観です。

例えば、こちらの記録をご覧ください。
これは1週間の睡眠の記録です。
vol110_1週間の睡眠の記録 この図は、横軸が時間です。
20時からスタートして日付が変わり翌日の20時までが1行になっています。
青色に塗りつぶしてあるところが眠っていた時間帯です。

どんな印象を持たれますか?


これが自分の睡眠の記録だとして、
もし、記録をとっていなければ、
「いつでも眠ることがあるし、眠ってもすぐに目覚めてしまって
まとまった睡眠がとれない。睡眠のリズムがバラバラだ」と思うでしょう。

確かに、
寝ついても夜中に起きている。
午前や夕方に眠ることもある。
ということが見てとれますね。

ただ、
記録をよく見てみると、
違った様子が見えてきます。

・一晩中眠り続けた日が1日ある
・11時から15時と17時から23時の間は眠っていない
・眠る時間帯は大まかに4つに分かれている
(①0時から2時、②5時から6時、③8時から10時、④15時から17時)
vol110_1週間の睡眠の記録_2 こうなると、
「いつでも眠ることがある」わけでもないし、
「眠ってもすぐに目覚めてしまう」わけでもないし、
「まとまった睡眠がとれない」わけでもないし、
「睡眠のリズムがバラバラ」でもありません。



一部の現象を全部のようにとらえてしまう先入観が、
睡眠への不安や焦りを生み出し、
それによる心拍数の上昇が、睡眠の質を低下させるのです。

この先入観を
事実の記録で払拭することができれば、
睡眠改善への道はおのずと見えてきます。

また、この記録の4つの睡眠には、
それぞれ意味があります。

①は最初の入眠でもっとも充実してほしい時間帯
②は起床22時間後の深部体温が最低になる時間帯で、眠れなくても眠ってしまう時間帯
③は不調なときに生じるだるさの延長として出現する睡眠
④は活動後の回復のために生じる睡眠

このように分析的にみることができれば、
①の時間が伸びて、
③が出現する頻度が減れば、
睡眠が改善している、という指標ができます。

朝は窓際1m以内で太陽の光を浴び、
起床11時間後にはスクワット10回程度の運動を週4日以上行い、
夜は照明を暗くして過ごし、
就寝前にはホットアイマスクで心拍数を下げる。

これを淡々と実行しつつ記録をとると、
望ましい睡眠へと変化していく様子が観察できます。

睡眠の可視化で、
先入観を解消しましょう。

菅原洋平 菅原洋平

作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。国際医療福祉大学卒。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ベスリクリニック(東京都千代田区)で薬に頼らない睡眠外来を担当する傍ら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集める。主な著書に、13万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』、10万部突破の『すぐやる!行動力を高める科学的な方法』など多数。

あなたの人生を変える睡眠の法則2.0
著書:あなたの人生を変える睡眠の法則2.0

イラスト/菅原洋平
※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
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