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●睡眠の法則
毎日を充実させる睡眠の法則19
眠っている間に何か食べているかも?
眠っている間にからだが勝手に動いてしまう
子どもが眠っているときに、寝言を言ったり、
むくっと起きて歩き回る様子を見たことがあるかもしれません。
これは、睡眠時遊行症と呼ばれています。
病気というより、脳が発達していく過程で見られる現象です。
8歳から15歳ごろにかけて大脳が急激に発達します。
すると、睡眠中に通常は遮断されている
からだを動かす神経活動がつながってしまいます。
本人は眠っているのに、突然起きだして歩いたり、
テレビをつけたりすることがありますが、
危ない行動をとることはありません。
すでに獲得している行動が自動的に出力されているだけです。
もし、子どもが眠っている間に起き上がって動くことがあったら、
そのときは無理に制止しないようにしましょう。
無理に止めようとすると、それを振り払って暴れてしまうこともあります。
同じように寝言にも返事をしないようにしましょう。
寝言が長引いてしまうことがあります。
安全が確保できれば良いので、見守ってあげれば大丈夫です。
脳の発達に伴って、自然に見られなくなっていきます。
成人の場合は次の4つのNG行動を避けて
これが成人で見られると、レム睡眠行動異常症という名前になります。
眠っているときに「うー」とうなったり暴言を吐いたり。
男性は、怒鳴ったり壁を叩いたりと攻撃的なことをする傾向があります。
女性は、食べる行動をとることがあります。
本人は眠っているのですが、夜中に起きてきてお菓子を食べたり、
レンジでチンして食べることもあります。
それほど派手な行動ではないにしろ、
「最近眠っているときにうなっているけど大丈夫?」と言われたとか、
身に覚えのない食べかすがあったり、
よく覚えていないけど夜に食べたような感じがする、
ということがあったら、病気を疑う前に次の4つの行動を避けてみましょう。
レム睡眠行動異常症のような現象が起こりやすくなる行動
① 照明をつけたままで眠ること
照明を消し忘れてうっかり眠ってしまったり、テレビがついたまま、
音楽やラジオがついたままで、刺激のある中で眠っている。
② 朝になっても暗いまま二度寝をすること
休日の朝にカーテンが閉まったままの暗い部屋で
寝だめをする習慣がある。
③ 足首が冷えていること
足首が冷えると、内臓の温度である深部体温が下がりにくく、
深い睡眠が得られなくなります。
眠る前に足首を触ってチェックしてみましょう。
④ 深酒
アルコールをたくさん飲んで就寝する。
これら4つの行動に該当していたら、それを控えてみると、
睡眠中にうなったり食べたりすることはなくなります。
心当たりがあったら、早速試してみましょう。
菅原洋平
作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。国際医療福祉大学卒。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ベスリクリニック(東京都千代田区)で薬に頼らない睡眠外来を担当する傍ら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集める。主な著書に、13万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』、10万部突破の『すぐやる!行動力を高める科学的な方法』など多数。
イラスト/菅原洋平
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