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●睡眠の法則
毎日を充実させる睡眠の法則24
脚がむずむずして眠れないときは
眠ろうとすると、からだが落ち着かない
夜になって眠いはずなのに、眠ろうとしてベッドに入ると、
からだが落ち着かない。
脚がむずむずして動かしたくてたまらなくなり、
「もう眠れない!」と思ってあきらめて、
起きてトイレに行ったりすると治る。
「治ったみたい。なんだったのだろう」と思って、
再びベッドに入ると、また脚が落ち着かなくなる・・・。
こんな様子があったら、むずむず脚症候群
(レストレスレッグス症候群)かもしれません。
むずむず脚症候群は、夕方から夜にかけて、
からだを横たえたりして休んでいると、
脚がむずむずしたり、動かしたくなります。
女性が経験することが多く、
睡眠中に周期的に手足がピクッピクッと動く
周期性四肢運動障害を伴うこともあります。
まずは眠る前のストレッチを
トイレに行こうとしてベッドを降りたら治るというように、
脚が動いていれば、むずむず脚は起こりにくいのです。
そこで、むずむず脚の予防策として、
しっかりと脚の筋肉をストレッチしておきましょう。
前屈をして、太ももの裏やアキレス腱を伸ばすストレッチを入念にしたり、
入浴中にマッサージすることで、就寝前のむずむず脚を防ぐことができます。
根本的には鉄分の補給が大切
むずむず脚症候群の治療には、
脳内の神経伝達物質であるドーパミンの働きを促進させる
ドーパミン作動薬が使われることがあります。
ここに、むずむず脚症候群を予防するヒントがあります。
ドーパミンという物質はチロシンという物質が原料になっていて、
ドーパミンが作られるためには鉄が必要です。
鉄が不足するとドーパミンが作られにくくなるので、
その結果、むずむず脚を体験するのです。
ということは、普段の生活で鉄分の補給を意識することが、
むずむず脚症候群の予防になります。
むずむず脚症候群は妊娠している時期に
経験することがとても多いです。
また、健康診断などで鉄欠乏性貧血を指摘されたことがある人が、
経験することも多くみられます。
鉄不足になると、むずむず脚が起こるということです。
鉄分は、からだの外から補給しなければ、
自分のからだの中では生成できない物質です。
食品やサプリメントで鉄分の補給をしておきましょう。
菅原洋平
作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。国際医療福祉大学卒。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ベスリクリニック(東京都千代田区)で薬に頼らない睡眠外来を担当する傍ら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集める。主な著書に、13万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』、10万部突破の『すぐやる!行動力を高める科学的な方法』など多数。
イラスト/菅原洋平
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