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睡眠の法則

  • 毎日を充実させる睡眠の法則27

    ●睡眠の法則

    毎日を充実させる睡眠の法則27

睡眠を使って頭を整理することができる!?

考え事がぐるぐる回るときの対策は


その日の反省は、その日のうちに。
そんな気持ちから、夜ベッドで日記を書いていると、
人に言われて気になったことが、ぐるぐる頭を回り始めて、
だんだん腹が立ってきて、ちっとも眠れない・・・。
そんな相談を受けることがよくあります。

vol27_朝日記
どうせ日記を書くならば、脳の仕組みに合わせて
日記をうまく利用してみましょう。

まず、日記を書く場所はベッドの外で。
脳は、場所と行為をセットで記憶するので、
ベッドで日記を書けば、ベッドは文字を書く場所だと覚えてしまい、
ベッドに入るたびに、言語をつくる脳の部位が働いてしまいます。

日記を書く場所と睡眠の場所は切り離して、
ベッドでは書かないようにしてみましょう。

頭に浮かんだ考え事を外部メモリーに保存する


次に、日記を書くタイミングです。
文字を書く、ということは、
脳にとっては、考え事を圧縮して外部メモリーに移し替える、
ということです。
この働きをうまく利用して、眠る前に、
ぐるぐる回る悩みごとを脳の外に吐き出しましょう。

文字にするときのポイントは、単語だけを書き出すことです。
脳にとって、言葉は情報の圧縮コードの役割を持っています。
そこで、文章を長々と書いたり、感情を言葉にしたりするのではなく、
悩みごとのキーワードだけを、単語で書き出します。

例えば、眠ろうとベッドに入ったのに、
翌日からの出張のことについて、無事現地につけるか、
忘れ物はないか・・・などと、ぐるぐる考え始めたら、
ベッドから出て、紙に「出張」と書き出します。
再びベッドに入ると、出張に関係することは考えません。

また、別のことについて考えがぐるぐると回ったら、
ベッドから出て、その考え事の単語を書き出します。
これを繰り返していると、ぐるぐると悩み続けることを防げます。

日記は朝に書いてみる


夜は、浮かんだ考えを単語に集約して書き出すだけにとどめて、
日記は朝に書いてみましょう。

脳は、睡眠中にいらない記憶を消去する作業をします。
必要な記憶にはタグがつけられていて、
タグがついていない記憶は、アポトーシスという働きで
神経細胞が排除されます。

つまり、朝起きたときに頭に残った考えは、
自分の脳が「重要だ」と判断して残した記憶です。
この記憶は、自分がこれから行動していくために
重要な方向性を示すもの、と言えます。
この記憶を、ぜひ日記として記してみましょう。

「1日の終わり」は、就寝前だと思いがちですが、
睡眠も1日の作業に含めて、
脳が睡眠の作業を終えた翌朝が、
「1日の終わり」と考えてみましょう。

日記を、悩みごとを増やす行為から、
自分を導いてくれる行為に変えることができます。

菅原洋平 菅原洋平

作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。国際医療福祉大学卒。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ベスリクリニック(東京都千代田区)で薬に頼らない睡眠外来を担当する傍ら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集める。主な著書に、13万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』、10万部突破の『すぐやる!行動力を高める科学的な方法』など多数。

イラスト/菅原洋平
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