すいみんコラム
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    ■すいみんコラム 

    毎日を充実させる睡眠の法則㊲

睡眠不足は糖尿病のリスクを高める

睡眠不足で病気にかかりやすくなる!?


最近、睡眠の重要性を耳にすることが、
増えたのではないでしょうか。
実は、20世紀までは、眠らなかったとしても、
健康上は大きな問題にはならない、との考えから、
医療分野でも睡眠改善はそれほど力を入れられていませんでした。

ところが、1999年に睡眠がからだの病気と関連することが明らかにされ、
今では、生活習慣病の予防に睡眠改善は欠かせない、
というのが標準的な考えになっています。

最初に、睡眠不足による健康への弊害を指摘された研究は、
糖尿病に関するものでした。

糖尿病は、1型と2型に分けられます。
1型は、血糖値を正常に保つ役割をもつインスリンが、
つくられなくなってしまう病気です。
それに対して2型は、インスリンが分泌されていても、
血糖値が下がらない状態です。
原因ははっきりしていませんが、
生活習慣が関係していると考えられています。

2型糖尿病と生活習慣の関係では、
一般に食事習慣が取り扱われますが、
ここでは、睡眠不足との関係が調べられました。

vol37_糖尿病と睡眠の関係
健康な成人9人を対象に、約8時間の睡眠をとった翌日に、
4時間睡眠に制限したところ、インスリンの感受性が20~25%低下し、
インスリンの分泌量が正常にも関わらず効果が低くなっていました。

たった1日の睡眠不足でも、からだの機能に影響を及ぼす、
というのはドキッとするのではないでしょうか。

こんな話を聞くと、毎日しっかり睡眠をとらないと、
と思う人も多いと思いますが、仕事やプライベートで、
様々な出来事があるので、現実的にはなかなか難しいと思います。

一時的な睡眠不足を解消するのが大事


さらにこの研究をみていくと16日間の実験で、
最初の3日間は8時間睡眠をとり、
次の6日間は4時間睡眠、
最後の7日間は12時間睡眠をとった後、
各クール後に糖代謝が測定されています。

その結果では、8時間睡眠に比べて4時間睡眠では、
耐糖能(血液中の血糖値が高くなったときに、
それを正常値まで下げる能力)が40%低下し、
インスリン感受性も30%低下しました。
ただ、最後に7日間12時間の睡眠をとった後では、
耐糖能は最初の8時間睡眠のときと同じ値に戻っていました。

この結果を聞くと、ちょっとほっとします。
これはつまり、平日に帰宅が遅くなって、
一時的に睡眠不足になっても、
その後で挽回すればからだへの負担は防げる、ということです。

ここで、寝だめをしようと起床時間を遅らせてしまうと、
脳はダメージを受けてしまいます。
睡眠時間を増やすには、あくまでも起床時間はそろえたままで、
就寝を早める。
これが、睡眠不足を解消する正しい方法だと脳にセットし直し、
夜やるべきことが少し早く終わった日を逃さずに、
思い切って就寝してみましょう。

菅原洋平 菅原洋平

作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。国際医療福祉大学卒。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ベスリクリニック(東京都千代田区)で薬に頼らない睡眠外来を担当する傍ら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集める。主な著書に、13万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』、10万部突破の『すぐやる!行動力を高める科学的な方法』など多数。

あなたの人生を変える睡眠の法則
著書:あなたの人生を変える睡眠の法則

イラスト/菅原洋平
※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
※この記事に含まれる情報の利用は、お客様の判断と責任において行なってください。

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