すいみんコラム
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    毎日を充実させる睡眠の法則61

快適睡眠で免疫力を高めよう

睡眠不足では免疫力が下がる?


「睡眠不足になると、病気にもかかりやすくなるのでしょうか?」
という質問をよく受けます。
寝不足でも無理をして仕事をしているときは、
頻繁に風邪をひいていた、という経験がある方も
多いのではないでしょうか。

睡眠は、免疫力に深く関係していることが、
明らかになっています。

細胞間の相互作用に影響を与えるタンパク質である、
サイトカインは免疫力を司っています。
病原体の増殖を阻止したり、
腫瘍が拡大するのを抑制するのが、
サイトカインの役割です。

からだの中にウイルスなどの異物が侵入すると、
炎症性サイトカインが反応しますが、
炎症性サイトカインには、
強いノンレム睡眠誘発作用があります。
風邪をひいたときに高熱が出て眠り続けるのは、
この睡眠誘発作用のためです。

サイトカインは、1日のリズムの影響を受けていて、
もともと睡眠中に最も血中濃度が上がります。
睡眠時間が減れば、サイトカインが増える時間が減るので、
単純に考えて、免疫力が低下し病気にかかりやすくなる、
と考えられています。

ヒトを対象にした実験では、
睡眠量を毎晩4時間に減らしたグループは、
インフルエンザワクチン抗体の量や強さが、
通常通り睡眠をとっていたグループと比較して、
半分以下にも満たないという結果が得られています。
また、一晩の徹夜でも、抗体の産生が半減した、
という結果もあります。

サイトカインが働く時間=睡眠時間、
と位置付けると、夜中まで起きているよりは、
睡眠時間を増やそう、と発想できると思います。

夏の寝苦しさの対策は


ただ、夏場は寝付けなかったり、
寝苦しくなることが多いです。
睡眠不足に陥りやすいこの季節を、
うまく乗り切るコツを試してみましょう。

まず、夏に限りませんが、
無自覚に睡眠不足になる人は、
夕食や入浴が遅くなる傾向があります。

例えば、入浴後に行うことを、
入浴前に行うことはほとんどありません。
その入浴が平日の用事で30分遅れた場合、
用事がない日でも「まだ入浴の時間ではないから」
と入浴を無自覚に遅らせてしまいます。
入浴後にやることはいつも通りなので、
単純に就寝が遅れます。

大脳が大きく発達した人間は、
1週間で寝不足に慣れて眠気を感じなくなります。
0時就寝の人が1週間1時就寝をすると、
0時に感じていた眠気は感じなくなります。

自覚的には「まだもつな」と動画を観たり、
ネットで情報閲覧する時間に費やすことが多いのですが、
脳の働きは確実に低下しています。

夜に眠くなる脳は、意図的につくらないと得られない、
ということを知り、休みの日を狙って、
入浴か就寝を30分程度早めてみましょう。

また、寝苦しさの対策として、帰宅後に寝具を冷やしてみましょう。
帰宅後に枕やタオルケットを裏返して、
ベッドを露出させ、エアコンをかけます。
自分は別の部屋で過ごし、寝具の湿度と温度を低下させます。

vol.61_睡眠と免疫
入浴後には、からだは放熱をするので、
そのタイミングで寝室に入り、
エアコンの設定を高い温度にして就寝すると、
からだの熱を寝具が吸い取り、
深部体温を下げることができます。

就寝前にできる一工夫としては、
電子レンジでホットタオルをつくり、
足の裏と足の指の間を拭くことです。
ホットタオルの蒸気が足の裏からの放熱を促し、
深部体温が下がり、さっぱりと寝つきやすくなります。

上手に睡眠を使いこなして、免疫力を高めていきましょう。

菅原洋平 菅原洋平

作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。国際医療福祉大学卒。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ベスリクリニック(東京都千代田区)で薬に頼らない睡眠外来を担当する傍ら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集める。主な著書に、13万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』、10万部突破の『すぐやる!行動力を高める科学的な方法』など多数。

あなたの人生を変える睡眠の法則
著書:あなたの人生を変える睡眠の法則

イラスト/菅原洋平
※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
※この記事に含まれる情報の利用は、お客様の判断と責任において行なってください。

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