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睡眠の法則

  • 毎日を充実させる睡眠の法則68

    ●睡眠の法則

    毎日を充実させる睡眠の法則68

仕事中に寝落ちする・・・。その対策は?

たくさん寝ても昼間に寝落ちしてしまうときは


最近、仕事中に寝落ちしてしまう、
という相談が増えています。

特に寝不足というわけでもなく、
平日に早寝をして、睡眠時間を増やしても、
昼間の寝落ちがなくならない・・・。
そんな場合、まず考えるのは睡眠の質の低下です。

vol.68_お昼に寝落ちしてしまう
深部体温が最高になる夕方に、
ほんの5回でもいいのでスクワットなど、
簡単な筋トレをしたり、就寝前に足首を温める、
ホットタオルで目を温めるなど、
眠るためのからだづくりをしてみましょう。

睡眠の質が向上すれば、
目覚めに変化が出てきます。

目覚めてからベッドを出るまでの時間が短くなれば、
目覚めが良くなっているサインです。

炭水化物を最後に食べる


目覚めは良くなったものの、
やっぱり昼間の寝落ちがなくならない・・・。
そんなときは、食後低血糖をチェックしてみましょう。

食事のときに、ごはんやパン、
パスタなどから食べ始める習慣がないかをチェック。

空腹時に、炭水化物を摂取すると、
血糖値が急激に上がり、
それに対応してインシュリンが急分泌されて、
一時的に低血糖になります。

食後に急な寝落ちがみられるときは、
この低血糖による寝落ちの可能性もあります。

食事は野菜から食べているし、
寝落ちは食後とは限らない・・・。

30分に1回の水分補給で脳の血流量を保つ


そんなときは、脱水をチェックしてみましょう。

実は、リモートワークがスタートしてから、
急に増えているのが、脱水です。

職場では、仕事中にペットボトルやマイボトルで、
飲み物を飲んでいた人も、家で仕事をしていると、
何も飲まずに作業をし続けてしまう傾向があります。

また、職場に出勤していても、
マスクを着用していると、
口やのどの渇きが感じられにくく、
水分補給をすることに、
注意が向かなくなってしまいがちです。

脱水と作業中の寝落ちに、
直接的な因果関係があるのかは確認されていませんが、
臨床では、水分補給を実行してもらうと、
寝落ちが改善することがあります。

水分補給が必要な理由として、
まず、同一姿勢で作業を続けることの、
弊害を示した研究があります。

作業姿勢と作業の正確さを検証した実験では、
寝転んだ姿勢より、座った姿勢の方が、
作業が正確だということが示されました。

ところが、座った姿勢でも、作業をし続けていると、
正確性が低下し、脳波を調べると、
考えの切り替えや新しい情報への反応が、
低下することが明らかになりました。

姿勢が良くても、同じ姿勢で作業し続けることは、
脳の働きを低下させてしまいます。

では、どのくらいで姿勢を変えればよいか、
という1つの基準が30分です。

30分同じ姿勢をとり続けると、
血流が滞ることが明らかになっているので、
血液を栄養源とする脳の活動を保つには、
30分に1回姿勢を変える必要があります。

血流を保つには、当然水分補給も必要です。
ということで、リモートワーク中に、
30分に1回席を立って姿勢を変え、
そのときに水分補給をすると、
日中の寝落ちは減少する例が多いです。

冬でも乾燥して水分が失われます。
30分を目安に、水分補給で脳の働きを保ちましょう。

菅原洋平 菅原洋平

作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。国際医療福祉大学卒。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ベスリクリニック(東京都千代田区)で薬に頼らない睡眠外来を担当する傍ら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集める。主な著書に、13万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』、10万部突破の『すぐやる!行動力を高める科学的な方法』など多数。

イラスト/菅原洋平
※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
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