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睡眠の法則

  • 毎日を充実させる睡眠の法則85

    ●睡眠の法則

    毎日を充実させる睡眠の法則85

からだはあたたかいうちに温めて、スキマ冷えを防ぐ

からだはあたたかいうちから温める


段々と寒くなってきましたね。
からだの冷えは
良質な睡眠にとって大敵です。

でも、やみくもにからだを温め続けるのも
睡眠の質を低下させてしまいます。

からだの仕組みに合わせた
温め方を知っておきましょう。


「寒いかも」と感じてから
上着を羽織るのでは、
からだはなかなか温まりません。

入浴後にスマホを見ていたら
いつの間にか手足が冷たくなっていた・・・。
これでは、
就寝前の体温が下がり、
睡眠の質が悪くなってしまいます。

人の体温は、
体温計などで測る表面体温と
内臓の温度である深部体温があり、
お互いに調整をしています。

表面が温まると、
汗をかいて放熱して深部体温を下げ、
表面が冷えると、
毛穴や血管を縮めて蓄熱し深部体温を保ちます。

良質な睡眠の条件は、
就寝1時間以上前に、
表面体温と深部体温が上がり、
汗で放熱されて急激に深部体温が下がること。
深部体温が下がると、
眠り始めに深く眠れて、
成長ホルモンの量も増えるので体が回復します。

入浴後にからだを冷やしてしまうと、
からだは蓄熱しようとするので、
深部体温は高く保たれてしまい、
深い睡眠も成長ホルモンも減ってしまいます。


入浴を終えたら、
まだからだがあたたかいうちに
上着を羽織るようにしてみましょう。

vol85_からだはあたたかいうちに温めて、スキマ冷えを防ぐ
上着を羽織って少し暑く感じたら、
上着にこもった熱を逃がすようにすると、
深部体温が下がりやすくなります。

深部体温が下がると
眠くなりやすいので、
眠気を感じたら上着を脱いで就寝してみましょう。

同じように、
あたたかいうちに温めておきたいのが足首です。

入浴後にレッグウォーマーを履いておけば、
足先から放熱が促進されて深部体温が下がりやすくなります。
シャワー浴の人は、
シャワーを両足首に10秒ずつあてて
足首を温めてからシャワーを終えましょう。


反対に、
あたためすぎに注意したいのが布団の中です。

睡眠中にも、汗による放熱は続きます。
汗の量が増えるサイクルと、
成長ホルモンが増えるサイクルは
一致していることが明らかになっています。

サイクルは日によって異なりますが、
約90分のサイクルで、
汗が増えては減り、
3時間を経過すると、
汗の量は減っていきます。

この汗は、
熱を逃がすことが目的なのですが、
そのはたらきを邪魔してしまうのが
電気毛布などの保温グッズです。

最初に布団があたたかいことは
睡眠中の体温調節に役立つので、
電気毛布などは就寝前に使用し、
就寝するタイミングでスイッチはOFFにしておきましょう。


就寝前には途切れることなくからだを温めて、
就寝したら熱が逃げやすくする。

これで、
寒い季節への準備はOKです。

菅原洋平 菅原洋平

作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。国際医療福祉大学卒。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ベスリクリニック(東京都千代田区)で薬に頼らない睡眠外来を担当する傍ら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集める。主な著書に、13万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』、10万部突破の『すぐやる!行動力を高める科学的な方法』など多数。

イラスト/菅原洋平
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