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睡眠の法則

  • 毎日を充実させる睡眠の法則91

    ●睡眠の法則

    毎日を充実させる睡眠の法則91

眠れない人は、息を吐いていない!?


眠れない、
もしくは、途中で目覚めることがある人によくみられる、
共通するあるクセがあります。

それは、
息を止めてしまうことです。

すんなり寝付けて
質の良い睡眠をとるには、
呼吸が大事とよく言われます。

眠れないときに「羊を数える」というのも
もともとはゆっくり息をするための呼吸法ですし、
腹式呼吸でリラックスする、
マインドフルネスで呼吸を観察するなど、
呼吸を使った快眠法はたくさんあります。

ただ、
昼間に息を止めることが癖になっていると、
就寝前に呼吸をととのえても、
リラックス状態になるのは
なかなか難しいものです。

呼吸には、
①代謝性呼吸、②行動性呼吸、③情動性呼吸の
3つの種類があります。

この3つのうち、
②行動性呼吸は、自分でコントロールできる呼吸です。
ただし、知らないうちに望まない呼吸にコントロールされてしまうことがあるので、
呼吸の変化に注意して
呼吸を変えてみましょう。

例えば、早口で話すと呼吸が速く浅くなりますが、
会話の相手が早口で話す場合でも自分の呼吸が浅くなります。
ぐるぐる考え事をしているときにも、
声には出さずに頭の中でぶつぶつ言っているような状態なので、
呼吸が浅くなります。

日常を振り返ってみて、
会話中に息を止めていることが
ありませんか?

息を止めるというと、
吸ってぐっと止めるようなイメージをしがちですが、
そうではなく、吐いていないという状態です。

眠れない人や途中で起きてしまう人は、
会話中に息を止めていることが
クセになってしまっていることがあります。

また、
画面を見て過度に集中しているときにも
息を止めていることが多いです。

息を止めると、
交感神経活動が高まり、
血圧や心拍数が高まります。

これは一時的な反応ですが、
日中に画面を見続けていると、
息を止めていた時間が長くなり、
高まり続けた交感神経活動は
夜、急に鎮めるのが難しくなります。

そこでまず、
息を止めていないかをチェックしてみましょう。
止めていることに気付いたら、
6秒使って息を吐き切ってみましょう。

6秒で息を吐き切ると、
肺が陰圧になって自然に息が吸いこまれます。

疲れていると、
ため息をつくことがあると思います。
これは、息を止めていて高まった交感神経活動を鎮めるための反応ですが、
この程度では、肺の中の空気の換気や交感神経活動を鎮めるには
至りません。

6秒息を吐き切って、
4秒で息を吸う、10秒呼吸法をやってみましょう。

vol91_眠れない人は息を吐いていない
なかなか眠れず途中で目覚めることが多い人は、
10秒呼吸法をしてもらうと、
7秒くらいで終えてしまうことがあります。

つまり呼吸が速いということです。

秒針を見ながら10秒呼吸法をしてみたり、
入浴しながら、1分使って10秒呼吸を6回したりするなど、
日常的に試してみましょう。

菅原洋平 菅原洋平

作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。国際医療福祉大学卒。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ベスリクリニック(東京都千代田区)で薬に頼らない睡眠外来を担当する傍ら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集める。主な著書に、13万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』、10万部突破の『すぐやる!行動力を高める科学的な方法』など多数。

イラスト/菅原洋平
※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
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