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睡眠の法則

  • 毎日を充実させる睡眠の法則94

    ●睡眠の法則

    毎日を充実させる睡眠の法則94

高齢の家族の睡眠ケアをするときは

高齢の家族の睡眠ケアをしなければならなくなったときのために


自宅でできる睡眠ケアの方法を知っておきませんか?

vol.94_高齢の家族の睡眠ケア
高齢になると、
眠り続ける、短い間隔で寝たり起きたりを繰り返す、
短時間しか眠れないなど、
人によってさまざまな睡眠のスタイルになります。

そんな中でも
基本的な睡眠リズムは同じなので、
負担がかからないように
睡眠リズムがととのう環境づくりが大切です。

まずは、朝の光。
高齢になるとメラトニン分泌量が減ることで、
メラトニンリズムが形成されにくかったり、
乱れやすかったりすることがあります。 

ただ、
朝目覚めたときに光を感知すると夜に眠気を感じやすくなる、
という仕組みは同じです。

朝は目覚めたら早い段階で、
窓際にいって朝の光を浴び、そして、そこでゆっくり過ごせるようなスペースづくりを
検討するのもいいと思います。

また、高齢になると日中の明るさも睡眠の質に影響します。
日中過ごす部屋の照明を明るくしたことで、
夜中に目覚めたり、夜中にもうろうとして歩き回ったりするなどの行動の減少が
研究で明らかになっています。
日中も部屋の照明をつけ、少しだけでも外に出る時間を
つくってみましょう。

夕方には、深部体温が最高になりますが、
夕方にうとうとしてしまうこともあると思います。

入浴時間を午前中から15時台にしたことで、
夜に歩き回ることが減ったという研究もあります。

夕方には、
まずはからだを起こしてみましょう。
横になっているより、
座るだけでも重力に対抗して筋肉の活動が高まり、
深部体温は上昇します。
15時前は眠っていても、
15時以降はからだを起こしたりして少し動くようにしてみる、
また、入浴や食事などで間接的に深部体温を高めるようにスケジュールも
検討してみましょう。

夜は、
眠気がこないならば
無理に就寝を促すことは避けてみましょう。

脳にとって、
休むことと眠ることは別の行動なので、
ベッドは睡眠の場所だと記憶させるために、
眠らずにベッドの中にいる時間は減らしてみましょう。

睡眠は2週間単位のリズムで改善していきます。
環境をつくってしまえば、
普通に生活しているだけでリズムはととのっていきます。

高齢の方が夜にまとまって眠ることができれば、
見守りや介護をしている方もラクになるので、
リズムがととのう環境づくりを検討してみてください。

菅原洋平 菅原洋平

作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。国際医療福祉大学卒。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ベスリクリニック(東京都千代田区)で薬に頼らない睡眠外来を担当する傍ら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集める。主な著書に、13万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』、10万部突破の『すぐやる!行動力を高める科学的な方法』など多数。

イラスト/菅原洋平
※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
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