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睡眠の法則

  • 毎日を充実させる睡眠の法則120

    ●睡眠の法則

    毎日を充実させる睡眠の法則120

「疲れれば眠れる」その仕組みを理解して快適な眠りへ


「疲れれば眠れる」という考えをお持ちですか?

「どうすれば寝つきが良くなるかな」、
と考えたときに思い浮かぶ代表的なものが「疲れ」。

でも、疲れているはずなのに眠れないときがあります。
この違いはどこにあるのでしょうか。

「疲れさせる」という漠然とした方法を
具体的にし「疲れ」をより有効に使って、眠りの質を高めてみましょう。


「疲れれば眠れると思って運動したのにかえって眠れなくなった」
vol20_「疲れれば眠れる」その仕組みを理解して快適な眠りへ
このような経験をしたことがありますか?

ランニングや筋力トレーニング後に寝つきが良くなる、
深い睡眠である徐波睡眠が多く観察されるなど、
運動が眠りに良いことは、
様々な研究で明らかになっています。

そんなニュースを見聞きして、
夜遅い時間帯に運動をすると
寝つけなかったり、
寝ついてもすぐに目覚めてしまったりすることがあります。

その理由は、
運動の時間帯です。

運動すると、体の内部の温度である深部体温が高まります。
寝つきよく、深く眠るには、
深部体温が急激に低下することが条件。

深部体温は、
起床11時間後に最高になり、
そこから就寝する時間に向かって低下していきます。

もしここで、
ランニングやマシントレーニングで深部体温を上昇させたら
どうなるでしょうか。

からだは疲れているので眠い感じがあるのですが、
いざベッドに入ると目が冴えてしまい、
寝ついても心拍数が高いのですぐに目覚めてしまいます。

睡眠を改善するうえで、
最適な運動時間は深部体温が最高になる
起床から11時間後の前後2時間です。

7時起床ならば、
18時が最高体温なので、
16時から20時くらいの時間帯を狙って
運動をしてみましょう。

その時間は忙しくて運動はできない・・・。
そんな方も、ご安心ください。

運動には、
動いたその日に睡眠が変わる急性の影響と、
数日続けていたことによって現れる慢性の影響があります。

休日の夕方に運動をしていると、
平日の夕方の深部体温も上がりやすくなります。
3週間ほど経過すると、
筋肉量が増え代謝が上がるので、
夕方にうとうと眠くなることが減り、
自然に動きたくなるようになっていきます。

まずは、
休日の夕方から運動を始めてみて、
「疲れてぐっすり眠る」体験をしてみてください。


また、眠るために、
脳を疲れさせようとして、
自分が興味のある動画を見続けるという方法を試す方も多いです。

動画を見ていることに耐えられなくなって、
寝落ちするように眠ることがあります。

確かに眠られてはいるのですが、
この方法では、
朝起きても疲れがとれない質の悪い睡眠になってしまいます。

では、脳が「疲れて質の良い睡眠をとれる」のは、どんな時か。
それは、脳が集中できなくなって眠るときです。

例えば、
話を聞いているときに、
よく知っている内容を延々と話されると眠くなることがありますね。

反対に、
まったくわからない専門用語がたくさん出てくる難しい話を聞いていても
眠くなることがあります。

「脳は簡単すぎても難しすぎても眠くなる」

この仕組みを利用して、
内容をよく知っている映画や漫画を見たり、
難しい専門書や英語の本を読んだりすれば
脳は集中を保てずに「疲れて」眠る、というわけです。

からだと脳を、
上手に疲れさせて眠ってみましょう。


菅原洋平 菅原洋平

作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。国際医療福祉大学卒。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ベスリクリニック(東京都千代田区)で薬に頼らない睡眠外来を担当する傍ら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集める。主な著書に、13万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』、10万部突破の『すぐやる!行動力を高める科学的な方法』など多数。

あなたの人生を変える睡眠の法則2.0
著書:あなたの人生を変える睡眠の法則2.0

イラスト/菅原洋平
※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
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