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●睡眠の法則
毎日を充実させる睡眠の法則124
昼間にこんなに眠いのって大丈夫?②
前回は、
昼間の眠気の原因が、
睡眠の量の問題か、睡眠の質の問題かを判定するポイントについて
お伝えしました。
今回は、睡眠量は足りているはずなのに、
発生する眠気について、ポイントをみていきましょう。
Q:きちんと話を聞かなくてはと思うときこそ眠くなる?
この話はしっかり聞いとかなくてはと思うときに眠気がある場合は、その眠気は、生理的に欲しているものではなく、その場の状況に影響を受けて発生しています。
たとえば、講義や会議中に眠くなるということは、誰しも経験があるのではないでしょうか。
状況に応じて出現する眠気は、本人のやる気や性格の問題ではなく、脳の仕組みによるものです。脳は、新しい情報が少なすぎても多すぎても眠くなります。
分かりきった情報を聞いているときやまったく知らない話を聞いているときに眠くなり、おおまかには知っているけど、知らないこともまだまだ多い情報を聞いているときに最も目覚めます。
分かりきった情報を聞くときは、自分なりに考えることを決めておく。
知らない情報を聞くときは、先に資料を見ておいたり、予習をしておいたりすると、眠くなりにくいです。
Q:楽しいことをしているときは、眠気を感じずに済む?
生理的な問題からくる眠気かどうかを見分けるために
外出していたり、楽しく会話をしていたり、ゲームに夢中になっているときは眠気がないなど、興味があることに取り組んでいるときは眠くなく、興味がないことをやるときは眠い、というように、興味によって差がある場合は、先ほどの新しい情報の割合が関係しています。
興味のありなしは関係なく、刺激さえあれば眠くない、という時もあるとおもいます。
脳は刺激によって、眠気を感じにくくなってしまう傾向があります。
動画を見たり、SNSでやり取りをしたりすると、眠気が感じられなくなり、眠くないから就寝が遅れて、結果的に睡眠不足になることもあります。
就寝前は、脳が正しく眠気を感じられる環境を設定することが重要です。
興味のあることをしているはずなのに眠い。脳に刺激を与えるようなことをしていても眠い。このような場合は、生理的な眠気の仕組みに問題が起こっていることがあります。
いかがでしたでしょうか。
次回は、生理的な問題が起こっている眠気かどうか判定するチェックポイントを
もう少し詳しくお伝えします。
菅原洋平
作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。国際医療福祉大学卒。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ベスリクリニック(東京都千代田区)で薬に頼らない睡眠外来を担当する傍ら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集める。主な著書に、13万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』、10万部突破の『すぐやる!行動力を高める科学的な方法』など多数。
著書:あなたの人生を変える睡眠の法則2.0
イラスト/菅原洋平
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