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睡眠の法則

  • 毎日を充実させる睡眠の法則128

    ●睡眠の法則

    毎日を充実させる睡眠の法則128

薬と不安と罪悪感


今回は、
眠れないことへの不安、
薬を服用すること、
薬を飲むことへの罪悪感に焦点を当ててみようと思います。

眠れない日が続き、
病院で相談すると、
特に生活の工夫やアイデアを提案されることなく、
薬が処方されることが多いのが現状です。


vol128_薬と不安と罪悪感
病院で処方される薬の多くは、
脳内に睡眠物質が取り込まれるのを促進する作用があり、
日中のうちに、自前の睡眠物質をしっかり溜めて夜をむかえないと、
薬を飲んでも、その効果は低くなってしまいます。

本来は、

・ベッド以外で眠ることをしない
・眠くないうちに就寝しない
・目覚めたら窓から1m以内に入る
・起床11時間後にはスクワット10回程度の運動をする

といった、睡眠衛生指導からスタートするのが理想です。

眠れる力がつくまでの間、
安心して眠れるように、補助として薬を服用する。
眠れるようになったら、補助はいらなくなるので、
段階的に減薬していく。
このように考えるようにしましょう。

最近は、
睡眠薬に関する情報も
インターネットで詳しく閲覧することができ、
その中で、
「本当に飲んでいいのだろうか?」と、
不安になる場合もあるかもしれません。

こうなると、服用してよく眠れたとしても、
夜がくるたびに、
「薬を飲んでいても大丈夫なのかな」と不安になり、
朝がくるたびに、
「今日も飲んでしまった」と後悔するようになり、
毎日が憂うつになってしまいます。

そうならないように、
不安と薬と罪悪感について、
整理して考えてみましょう。

【不安について】
不安には、2種類あります。

1つ目は、
「今日眠れるかどうか」という不安です。

これに対しては、
生体リズムを整えて、
服薬前にあくびが出るほどの眠気が出るリズムをつくっていきましょう。
服薬前にあくびが出るようになってくると、
自然に眠れない不安が遠ざかっていきます。

2つ目は、
「このまま飲み続けていいのか」という不安です。
服薬前に眠気が出るようになって、
それが週4日を超えるようになったら、
そろそろ減薬を検討していく時期です。

主治医の先生に、
週の半分以上、
自然な眠気がくるようになってきていることを伝えれば、
減薬の判定をしてくれると思います。

【薬について】
睡眠薬は、
飲んだり飲まなかったり、
また途中で目覚めたときに追加したりすると、
睡眠が安定しにくくなり、
かえって服用の期間が長くなってしまいます。

そのため、
処方されたら、毎日飲むことが基本です。

【最悪感について】

服薬の目的が明確になっていないと、
翌朝に服薬したことへの罪悪感を抱くことがあります。

・眠れない不安を解消するために服薬する
・翌日のコンディションのために服薬する
・薬を飲まずにいられていることを実感したいから服薬しない

このように、
目的を明確にして、
それを満たす行動を選択すれば、
罪悪感を抱かずに済みます。

自分の睡眠を自分でつくる。
2024年も、ご一緒に睡眠の力を高めていきましょう!


菅原洋平 菅原洋平

作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。国際医療福祉大学卒。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ベスリクリニック(東京都千代田区)で薬に頼らない睡眠外来を担当する傍ら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集める。主な著書に、13万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』、10万部突破の『すぐやる!行動力を高める科学的な方法』など多数。

あなたの人生を変える睡眠の法則2.0
著書:あなたの人生を変える睡眠の法則2.0

イラスト/菅原洋平
※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
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