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睡眠の法則

  • 毎日を充実させる睡眠の法則154

    ●睡眠の法則

    毎日を充実させる睡眠の法則154

体温と睡眠の深い関係


朝、目覚めても
ぐっすり眠れた感じがしないときはありませんか?

深い睡眠をとりたいと思った時は、
深部体温のリズムに注目してみてください。

内臓の温度である深部体温は、
起床から11時間後に最高になり、
22時間後に最低になります。

そして、
その温度差が大きいほど、
深くぐっすり眠ることができます。

つまり、
深部体温の高低差を大きくすることが、
快眠の秘訣。

そこで今回は、
深部体温の高低差を大きく保つコツを3つご紹介します。

①就寝前は冷たい飲み物を控える


内臓の温度が下がれば深く眠れるなら、
冷たい飲み物を飲めばいいんじゃないか?

そう思う人もいるかもしれません。

特にこれからの暑い季節になると、
就寝前に冷たい飲み物が飲みたくなることも
あると思います。

ところが、冷たい飲み物で深部体温を下げて眠った実験では、
眠気も起こらず、
寝つきも悪く、睡眠の質も低下しました。

これは、ただ深部体温が下がれば良いのではなく、
放熱によって深部体温が下がることが
睡眠に関係するからなのです。

放熱は体が熱を外に出そうとすることですので
寝る前に飲むものは暖かいもののほうが適しています。

②寝返りを促す


放熱と言えば発汗。

就寝1時間前に入浴をして
発汗量が増えると、
睡眠が深くなる傾向があります。

ただ、汗はかくだけではなく、
その汗の目的である放熱には

熱が体の外に逃げるように、
身体とパジャマの間、
身体と布団の間にすき間をつくらなければなりません。

vol154_体温と睡眠の深い関係
これを可能にしているのが、
寝返りです。

寝返りは一晩の睡眠で20回程度行われることが理想です。

といっても眠っている時の動作。
寝返りを促すにはどうしたらいいのかと思われるかと思います。

おすすめしている1つの方法として
お尻を上げるヒップリフトエクササイズがあります。

仰向けで両膝を90度曲げて、
お尻をギュッとしめたまま、
肩からひざが一直線になるようにお尻を挙げて、ゆっくり降ろす。
これを5回繰り返しましょう。

寝返りの動作がきれいになり、
放熱が促されます。

③夜の部屋を暗くする


体の放熱は、
意外なことでも促すことができます。
夜過ごす部屋の光の量を減らすことで、
体の放熱が促されることが明らかになっているのです。

これは、
眼球の光を感知する受容体が
1日の長さを決める概日リズムを整える役割を持っていて、
暗くなったことを感じると、
眠る準備ができるように放熱を促すためです。

夕食をとる時間帯から、
部屋の天井の四隅がぼんやり見える程度に
照度を落としてみましょう。

これら3つのことを意識して、
放熱で良質な睡眠を確保しましょう。


菅原洋平 菅原洋平

作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。国際医療福祉大学卒。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ベスリクリニック(東京都千代田区)で薬に頼らない睡眠外来を担当する傍ら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集める。主な著書に、13万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』、10万部突破の『すぐやる!行動力を高める科学的な方法』など多数。

あなたの人生を変える睡眠の法則2.0
著書:あなたの人生を変える睡眠の法則2.0

イラスト/菅原洋平
※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
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