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睡眠の法則

  • 毎日を充実させる睡眠の法則156

    ●睡眠の法則

    毎日を充実させる睡眠の法則156

腸と睡眠の深い関係


睡眠を妨げる要因と言えば、
心配事など「不安」な気持ち。

「不安」な気持ちのときは、
お腹が痛くなることがありますよね。

実は「不安」な気持ちには
腸内環境が関係しています。

vol156_腸と睡眠の深い関係
腸をはじめ、体中の臓器の感覚は、
脳の『島』という領域に伝えられます。

「不安」という気分の前に、
内臓に変化が起こり、
その感覚が脳に送られて『島』の働きが高まります。

不安傾向が強い人は、
腸内環境が悪く、
『島』の働きが活発になっていることが明らかになっています。

「不安」の原因の1つに、
腸内環境が関係しているのです。

「不安」だけでなく、
「挑戦」や「冒険」という前向きな気分でも
『島』の働きが高まることが知られています。

腸内環境は、
挑戦するときのやる気や、
最適な行動の選択の土台にもなっています。

つまり、
ネガティブな感情の「不安」も
ポジティブな感情の「挑戦」も
それらを上手に乗り越えるには
腸内環境を整えることが重要なのです。

実際に、腸内環境を整えると、
不安が減ることも明らかになっています。

試験前の医学生を対象にした実験では、
腸内環境を整えた人は、
ストレスがかかると増加するグルココルチコイドの濃度が
低下しました。

複数の乳酸菌を含有したヨーグルトを摂取して
脳の働きの違いを調べた実験では、
不安があおられる刺激に対する反応に変化が見られました。
4週間のヨーグルト摂取で腸内環境が整ったグループは、
不安刺激を見ても、
脳の不安に関連する領域の活動が上昇しませんでした。

腸内環境が整うと、
不安になりにくく、安心して眠れると言えそうです。

又、睡眠不足の影響を最も受けるのも、
腸です。

マウスを対象にした実験では、
5日間睡眠不足になると、
小腸と大腸で、細胞にダメージを与える活性酸素が
蓄積しました。
この変化は、
脳や心臓などの他の臓器では見られませんでした。

腸は、睡眠不足にとても弱いのです。

食物繊維や発酵食品、乳酸菌を摂取して腸内環境を整えて、
安心して眠れる体をつくりましょう。
そして同時に、
睡眠時間が足りないと感じる方は、数分でも睡眠時間を伸ばし、
腸を守っていきましょう。


菅原洋平 菅原洋平

作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。国際医療福祉大学卒。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ベスリクリニック(東京都千代田区)で薬に頼らない睡眠外来を担当する傍ら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集める。主な著書に、13万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』、10万部突破の『すぐやる!行動力を高める科学的な方法』など多数。

あなたの人生を変える睡眠の法則2.0
著書:あなたの人生を変える睡眠の法則2.0

イラスト/菅原洋平
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