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●睡眠の法則
毎日を充実させる睡眠の法則162
寝具の衣替えは一度に済まさなくてもいい
急に寒くなってくると、
夏掛けの布団をしまって
冬物を出してきてと、
寝具の衣替えに忙しくなりますね。
衣替えは、
一度替えたらそのまま過ごすものと
考えがちです。
ただ、
冬物を出したのに暑くなったり、
夏物に戻すと寒くなったりして目覚めてしまうことも
あると思います。
夏物から冬物と一度に変えてしまわず、
タオルケットに
毛布を1枚足すなど、
毎晩こまめに寝具を変えられるようにしてみると、
快適に眠ることができます。
体にかける布団の調節は、
内臓の温度である深部体温リズムを
参考にしてみましょう。
深部体温は、
起きてから11時間後に最高になり、
22時間後に最低になります。
朝起きる生活なら、
夕方ごろから深部体温は下がり始めます。
入浴をすると
深部体温は一時的に上がり、
体の放熱が促進されます。
すると、
急激に下がり眠くなります。
入浴後はぽかぽか体が温かいですが、
放熱が進むと体が冷えてきます。
冷えやすい箇所は、
首、腰、足首です。
体が冷えると
放熱がストップし、
深部体温が下がりにくくなります。
入浴後は眠くなってきていたのに、
いざ就寝すると眠くなくなり
寝つきが悪くなるのはこのためです。
入浴後は腰や足首が冷えないように、
まだ体が温かいうちから
上着を羽織ったりレッグウォーマーを履いたりしてみましょう。
眠り始めは
放熱が促進されるほど深く眠れます。
入眠時に体を温めすぎてしまうと
放熱が妨げられてしまうので、
就寝前に体を温かくしておき
就寝時は軽めの掛布団で熱を逃がしやすくしてみましょう。
深部体温はそのまま下がり続けて、
起床2時間前に最低になります。
そのため、
明け方になると
体が冷えて目覚めてしまうこともあります。
眠っている間に寒さを感じると、
無意識に体に掛布団をかけて
体を温めようとします。
掛け布団や毛布を足すことができるように、
脚元などに置いておくと、
明け方の寒さを防ぐことができます。
寝始めは熱を逃がして、
明け方は体を温かくできるようにしてみましょう。
菅原洋平
作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。国際医療福祉大学卒。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ベスリクリニック(東京都千代田区)で薬に頼らない睡眠外来を担当する傍ら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集める。主な著書に、13万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』、10万部突破の『すぐやる!行動力を高める科学的な方法』など多数。
著書:あなたの人生を変える睡眠の法則2.0
イラスト/菅原洋平
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