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睡眠の法則

  • 毎日を充実させる睡眠の法則163

    ●睡眠の法則

    毎日を充実させる睡眠の法則163

全然眠れなかったというのをやめてみる


「全然眠れなかった」
「一睡もできなかった」

眠れなかった日は、
こんなことを言ってしまうことがあると思います。

「全然」や「一睡も」という言葉を使ってしまうと、
睡眠が改善していく兆しが見えなくなってしまいます。

眠れない中から小さな兆しを見つけて、
睡眠改善に結びつけていきましょう。

頭の中を考え事がぐるぐる回り眠れずにいるときに、
こんな感覚になったことがありませんか?

「あれ?今、何を考えていたんだっけ?」
「今、どうしていたのか思い出せない」

vol163_全然眠れなかったというのをやめてみる
この感覚は、
間違いなく眠っていたということです。

内臓の温度である深部体温は、
普段の起床の2時間前が最低になります。
普段7時起床なら、
朝5時が最低体温時です。

深部体温が下がり切ると
起きていられなくなります。

明け方に意識がない時間がわずかでもあれば、
それは、深部体温のリズムによって睡眠が改善する兆しです。

深部体温リズムは、
起床11時間後にスクワット10回程度の運動で上昇させると
その後急激に低下して最低体温はより低くなります。

筋肉量が少ない女性や
年齢を重ねて筋肉量が減ってくると、
深部体温の上昇と低下の落差が少なくなります。
夕方の運動で深部体温の落差を強調すれば、
明け方に意識がなくなる時間は徐々に延びていきます。

意識がなかったという感覚は、
5分から30分程度眠っていたことに該当します。

30分以上眠ると
「気づいたら眠っていた」という感覚になり、
3時間以上眠るとひと眠りして頭や体が回復した感覚になります。

寝つきは良くても途中で目覚めてしまい、
その後眠れない場合もこの感覚が目安になります。

1回目に目覚めたときにある程度スッキリしていたら3時間以上は眠っている。
眠れなくても明け方に意識がない瞬間があれば最低体温時は眠っている。

この目安があれば「全然眠れない」わけではないことが分かり、
不安を増強させずに済みます。

さらに途中で目覚めた後、
不快に感じることなく眠っていたら30分以内で再入眠したことに該当します。

夜中に1回目覚めて30分以内に再入眠していたら
それは医学的に問題のない睡眠です。

「全然眠れない」という強い表現を避けて
改善の手掛かりをつかみましょう。


菅原洋平 菅原洋平

作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。国際医療福祉大学卒。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ベスリクリニック(東京都千代田区)で薬に頼らない睡眠外来を担当する傍ら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集める。主な著書に、13万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』、10万部突破の『すぐやる!行動力を高める科学的な方法』など多数。

あなたの人生を変える睡眠の法則2.0
著書:あなたの人生を変える睡眠の法則2.0

イラスト/菅原洋平
※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
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