ホルモンのバランスや子宮や卵巣の働きがまだ十分でない10代。まだまだ不安定で慣れない月経(生理)についてお悩みの人もいるでしょう。今回は、10代の生理痛のお悩みについてまとめてみました。
生理痛はなぜ起こるの?子宮が未熟な10代は痛みが強いことも…
撮影:藤沢大祐
生理痛とは、絞めつけられるような下腹部痛や頭痛、吐き気などが、月経(生理)が始まって1~3日頃に起こることを指します。生理痛の度合いはさまざまで、がまんができる程度の人もいれば寝込んでしまう人までいます。
子宮内膜を収縮させ、はく離した子宮内膜を外に押し出すことを月経(生理)といい、その子宮を収縮させるプロスタグランジンという物質により生理痛が起こるといわれています。
子宮が成長過程の10代は、経血の通り道である子宮頚管が硬く細いので、子宮を収縮させるプロスタグランジンが過剰に産生され、より子宮を収縮させて内膜を押し出そうとします。そのため、痛みが強く出ることもあるのです。
痛みの原因であるプロスタグランジンの産生を、鎮静剤で抑えることが効果的ですよ。
生理痛を感じたら、がまんしないで早めにお薬を飲みましょう。痛み止めは何十年もかけて安全に進化してきたお薬です。怖がらず頼って大丈夫です。早めに飲むのがポイントです。
子宮の成長に伴って、だんだん生理痛は軽くなっていく人も多いですが、生活に支障が出る場合は、婦人科に相談して低用量ピルを処方してもらうなどなどの対策方法もあります。
(産婦人科医・高尾美穂先生)
参考:高尾美穂著:『女性ホルモンにいいこと大全 オトナ女子をラクにする心とからだの本』(扶桑社 BOOKS)
高尾美穂著:『大丈夫だよ 女性ホルモンと人生のお話111』(日経BP社)
以下からは、なかなか安定しない10代の生理のお悩みについて紹介していきましょう。
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