乳がんはどんな病気か、よく知らない方もまだまだ多くいらっしゃいます。乳がんは誰でもなる可能性があります。乳がんという病気についてまずは知ることからはじめましょう。
(*)ステージⅡ以下の場合
出典:国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」
国民生活基礎調査2022年
OECD Date Exploreler 2024年8月
乳がんは乳腺(母乳をつくるところ)に発生する悪性腫瘍です。
症状は、しこり、痛み、血液が混じったような分泌物が出る、乳首のただれ、皮膚のくぼみ、赤く腫れたりオレンジの皮のように毛穴が目立つ、脇の下のしこり、など実にさまざまです。
早期の乳がんでは自覚症状はほとんどありません。進行とともに、乳房のしこりを筆頭に、痛み、乳頭からの分泌物、乳頭部のただれ、乳房の凹凸などの症状が現れます。これらの症状にどれか一つでも気づいたら、自己判断で終わらせずに、専門医に相談して必要な検査を受けることが大切です。
乳がんのしこりはゴリッとして、かなり硬い傾向があります。また、がんが周囲の組織に癒着するため、しこりがあまり動かないのも特徴です。しかし、自己判断は危険です。
長期間にわたり痛みが生ずる場合に、乳がんが見つかることもあります。
乳頭をつまんで、どちらか片方の乳頭(乳首)から、血液が混じったような茶褐色の分泌物が出る場合は乳がんのことがあります。
乳頭や、乳輪部にも湿疹やただれができることがあります。そのただれが治りにくく、かさぶたができたところに再びただれが起きることを繰り返している場合は、早期乳がんの可能性があります。
がんが進行して悪化したときに、乳房にえくぼのようなへこみができることがあります。鏡に映してへこみが分かる場合と、乳房をつまんでへこみが分かる場合があります。
乳がんでは、乳頭が極端にへこんだり、引きつれたり、左右の乳首の高さが違うといった症状が出ることもあります。
がんが皮下のリンパ管に浸潤すると、皮膚が赤っぽくなって腫れたり、毛穴が目立って皮膚にオレンジの皮のような凹凸が現れたり、皮膚が熱っぽく感じられることがあります。
乳がんがわきの下のリンパ節に転移すると、わきの下の腫れやしこりに指が触れることがあります。わきの下にしこりができたことで、神経が圧迫されて腕がしびれることがあります。
これまでの研究で乳がんにかかりやすい人に共通する要因がわかってきました。乳がんの発生には、遺伝的要因と環境的要因があります。以下の要因にあてはまる人はよりかかりやすい状況にあるので積極的に検診を受けるようにしましょう。
しかし、危険因子に当てはまる項目が多いからといって、 必ず乳がんになるというわけではありません。
逆に、当てはまる項目がゼロだからといって、 絶対に大丈夫とはいえません。